腰かけた目線の先に、広がるモチーフ
muracoのコンセプトブックやTシャツなどのイラストも手がけている佐々木啓成さんは、埼玉県狭山市の出身。子どものころは夏になると飯能市の名栗川へ友だちと家族ぐるみで出かけて、浮き輪での川下りを楽しんでいたそうだ。大人になってからは、長野や山梨、群馬の山を中心に、1,000m級の山登りを楽しんでいる。
東京を拠点とする現在も、佐々木さんは実家がある狭山を月に一度は訪れている。この日は絵の具や筆を持って、馴染み深い入間川沿いの公園でタープを張った。普段は室内でコンピュータやタブレットを使ってイラストを描くことが多いので、屋外でのスケッチは小学校での写生のとき以来だ。
「仕事のイラストでは画像など動かないものをモチーフに描くことが多いですが、今回のように外に出ると目の前にモチーフが広がっていて、たとえば木を描こうとしても揺れていたりする。空気が流れている中で描くと感覚が全然違っていいですね。また相模湖とかへキャンプに行くときに、外で描いてみようかな」
佐々木さんにとって、「座り心地がまずいいし、いろんな姿勢がとれるのもいいですね」と語るmuracoの新作チェアに身を委ねて絵筆をとった時間は、懐かしくも新しい風を感じる体験となったようだ。
撮影協力:入間川にこにこテラス
佐々木啓成 Keisei Sasaki
多摩美術大学グラフィックデザイン学科卒業。書籍や雑誌、広告などのイラストを手がける。muracoから発売されたドーム型シェルター「KRAKEN」とその関連商品のイラストも制作している。
Instagram: @keiseisasaki