ー Mountain Bandanaは写真家・石川直樹さんとのコラボレーションによるものですが、PAPERSKYと石川直樹さんの出会いとは?
直樹とはもう出会って20年くらいになるよ。彼がまだ大学院生だった2005年に、写真家として活動するきっかけにもなった作品集「THE VOID」を僕たちの会社から出版したり、2009年には雑誌PAPERSKYのニュージーランド特集で一緒に取材の旅をしたんだ。そこから雑誌の連載や展示など様々なプロジェクトを一緒にしているよ。
このバンダナ は2019年に東京オペラシティで開催された直樹の展覧会『この星の光の地図を写す』に合わせて、何か一緒にグッズを作れないかと直樹から相談されて作ったものなんだ。
ー なぜバンダナを作ることになったんですか?
彼の写真を活かせて、旅に持っていけるアイテムが良かった。PAPERSKY TOOLSはすでに手ぬぐいは作っていたからそれとはすみ分けして、使うだけじゃなくて飾って楽しめる布物のアイテムがあってもいいなと思ったんだ。よくチベットの人たちがバンダナを家の飾りに使うようにね。
ー 3種類のバンダナのデザインに関して教えてくだい。
直樹が実際に訪れた「ネパール(クーンブ)」、「カナダ(イヌヴィック)」、「ペルー(アウサンガテ)」で撮影した風景をプリントしているよ。
こだわったのは、直樹らしい写真とそうではないものを混ぜてバリエーションをもたせたこと。山が写っていないカナダの写真はあまり直樹っぽくないと感じる人もいるかもしれないけれど、気分に合わせていろんなシーンで楽しめるように直樹と相談しながら決めたんだ。
ー 実際に使ってみていかがですか?
厚めの生地で、柔らかさと耐久性もあるからガシガシ使ってもへこたれない。僕の奥さんはバッグに入れておいてハンカチがわりに手を拭いたり、ものを包んだり、ご飯を食べる時に下に敷いたりして使っているよ。首に巻いてスカーフにしたり、バックパックやテントにくくりつけたらおしゃれな目印にもなって便利だよね。
僕は家の中に飾るのが好きかな。眺めているだけで癒されるんだ。
ー ルーカスが思う他にない魅力とは?
旅に持っていける実用性と、カルチャーを感じられるアート要素のどちらも兼ね備えているところ。PAPERSKYの取材を通して直樹みたいな写真家やアーティスト、またはブランドや地方の伝統技法などに出会う機会がたくさんある。そういった出会いから物ができ上がっていくのは自然な流れで、PAPERSKY TOOLSならではだと思うよ。