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Relax Tripping with Rig Footwear

Vol.1 ナカムラルイ(イラストレーター)

日本人と欧米人の足の特徴をていねいに研究し、日本人にとって快適な履き心地になるよう設計されたrig FOOTWEAR。疲れを残さない一足は、ローカルな街歩きの頼もしいお供となる。そんなシューズを履き、自分の住む街を案内してくれたのはイラストレーターのナカムラルイさん。「約束せずとも、街を少し歩いただけで誰かに会える」と話す彼とともに、ゆるく人と繋がる街、長野市を巡るワンデイトリップへ。

06/28/2023

街を歩けば友だちに会える


イラストレーターのナカムラルイさんが生まれ育った街から隣の長野市内に引っ越したのは1年前のこと。ここに暮らし始めてから、約束をしなくても、街を歩けばばったり会うほど街中に友だちができたと言う。

「近所のカフェ『NorthSouthEastWest』には週1くらいの頻度で来ます。本を読みに、休憩しに来る感じで。オーナーの小島さんは、僕がイラストを描き始めた頃にオリジナルグッズの制作依頼をしてくれたんですよ」

お店のトレードマークになる看板や “OMIYAGE” “REJI”の手描き文字、手ぬぐい、スタッフTシャツなどのルイさんの「エッセンス」が、ビンテージビルを改装した重厚感のある店内の雰囲気をやさしくゆるめる。

歳は離れていても一緒に遊んでくれる飲み友達、との紹介ににっこり笑う小島さん。彼が言うには、「ついついお店を頑張り過ぎてしまうから、ルイくんと、ルイくんの描く絵のゆるさをいいなと思っていたし、取り入れたくて。つまりは惚れちゃったんですよ」とのこと。

コーヒーブレイクのあとには、お隣の公園でルイさんのショップ「POOLSIDE」オリジナルフリスビーで腹ごなし。フリスビーで遊ぶためだけに、近所の小学生が店に遊びに来ることもあるのだそう。

「またあとで」、と小島さんと今晩のお酒の約束をしたルイさんが続いて向かったのは古刹「善光寺」と「長野県立美術館」。目的地へ向かうきつい傾斜の道のりでも、rig FOOTWEARの「moja」シリーズなら足並みも軽く、すいすい歩いて行ける、とルイさんの声は晴れやか。

「イラストレーターになろうと思ってなったわけじゃないから、最初の頃は構えすぎていたんです。わからないことが多くて、日々もがいていて。だけどラフなスケッチを描くようになってから楽になりました。日常の落書きのようなゆるいテンションで書けばいいかと思って」

そう言って、ラフにスケッチを始めるルイさん。数分と経たず、のびのびとした石灯籠や戸隠の山々が完成。そして一言。

「ただ、僕はアーティストじゃなくてイラストレーターだから。お願いされた内容にちゃんと応えなきゃというのはあるんですよ」

人と運と、偶然でここまでやってきた


たまたまSNSに投稿したイラストを見た知り合いに声を掛けられたことが、「イラストレーター」としてのはじまり。だからこそ、「本当にたまたまの巡り合わせで、ありがたいことです」とまわりへの感謝が自然にこぼれる。

その後、偶然がさらなる偶然を呼んで生まれたのが、ルイさんと、その友人で兼業イラストレーターであるザキヤマさんが運営するショップ「POOLSIDE」。オリジナルグッズの横には、大量のヌイグルミや手作り感あふれる花瓶など、おもちゃ箱のような愉快なムードが漂う。

「知り合いにこの4階建ビルのことを教えてもらって、直感的にいいな、引っ越そうと。ただひとりで住むには持て余すから、ザキヤマを誘って。お店をやろうとは思ってなかったんですけど、スペースもあるしラッキーということで」

そうしてカジュアルに始まった「POOLSIDE」は、この街に自然ととけ込んでゆく。今では、訪れるお客さんたちとともに、某大手ハンバーガーチェーンでイラストを好き好きに描く「ドローイングクラブ」を不定期に開催するまでになった。老若男女を問わず、この場所からゆるい関係が生まれている。

「お店に来て友だちになった年下の子のグッズも売ってるんですよ。普段どこで何をしてるのか分かんないですけど、ただただ『それ最高だね、卸してよ』って会話の流れで。

地位とか名誉とかそういうのを取っ払って良いもんは良いって、言い切りたいですよね。誰かが良いと言ったものや、みんなと同じものが良いとされる風潮は、自分にとってあんまり心地良いものではないというか。自分の好きなものを探し出して深めたりするスタイルが大事だ、と僕は思います」

時刻はすでに午後3時。「昨晩も行ってたんですけど、ナチュールを出す美味しい店があるんですよ」と誘われて向かったのは、ワインバー「BIRD」。店に入れば、偶然、知り合いが揃っていて、挨拶して回るのに忙しくなるルイさん。



歩くほど友達が増える街、長野


「ここに来ると絶対誰かしらに会うんですよ。長野はそういう街というか、小さい分、歩けば知り合いに会える。昼間ひとりで作業している分、夜は短い時間でも誰かと飲んだり話したりするのがリフレッシュになるんです。仕事のことなんかを忘れていろんな話ができますから」

「みんなすぐ友だちになる」と話していた通り、お店にはルイさんの知り合いがどんどん、それぞれのタイミングでやってくる。まるで約束していたかのように。今晩も、もしかしたら、新たな友人関係が生まれる予感がする。

【Spot List】

1. NorthSouthEastWest
長野市鶴賀緑町1607-12 シンリョーセンタービル 1F
TEL:02-6219-3319

2. 善光寺
長野市長野元善町491
TEL:02-6234-3591

3. 長野県立美術館
長野市箱清水1-4-4
TEL:050-5542-8600

4. POOLSIDE
長野市鶴賀権堂町2341

5. BIRD
長野市鶴賀2238
02-6217-7020



ナカムラルイ Rui Nakamura
イラストレーター。1995年長野県生まれ。7年のサラリーマン期を経て、2020年から長野県を中心にイラストレーターとして活動。クライアントワークをはじめ、2022年からは絵の展示も行う 。グッズや挿絵、パッケージ、ロゴなどを手がけている。また、友人と2022年6月よりイラストを落とし込んだ服や雑貨を取り扱うショップ「POOLSIDE」を長野市にオープン。Instagram:@ruinakamura_1995


rig FOOTWEAR
https://rigfootwear.com