

織田信長や養老の滝、飛騨高山や鵜飼いなどで知られる岐阜県。今回はそんな岐阜エリアで自分たちの暮らしを創造し続けるファミリーを訪ねた。観光地のど真ん中でもなく、ポツンと一軒家でもない、岐阜では一般的な畑地で独自の幸福を追求し、日々の喜びを実感しているという松井さんファミリー。
PAPERSKY編集長のルーカスに同行したのは、同じ岐阜県内で鍛金作家として活躍する成瀬恵理さん。集まった皆で、家と暮らし、これからの人生について語っていく。
訪れた人/ルーカス B.B.(PAPERSKY編集長)
訪れた人/成瀬恵理さん(自身のブランド「Ery」を展開する鍛金作家/岐阜県中津川市在住)
迎えた人/松井啓介さん、香織さん(岐阜県岐阜市在住、BESSの家オーナー)
1. 果物をもぎって食べるという喜び
岐阜県・長良川周辺は、昔ながらのレトロな街並みや1300年以上の歴史を有する鵜飼いで知られる一大観光地だ。岐阜駅から車で長良川を渡り、約30分弱。辺りは次第に畑地が増えてきた。視界には金華山の山頂にそびえる岐阜城も見える。松井ファミリーが暮らすBESSの家はそんなロケーションにあった。

ルーカス B.B.(以下、ルーカス) 「車で走ってきたらすぐこの家だとわかったよ。樹木や植物がきれいに整えられて、まるで家が小さな森に囲まれているように見えた」
松井香織(以下、香織) 「自分で庭を作っていくのが趣味で。少しずつ樹木を植えていって、大切に育てています」

ルーカス 「啓介さんも木が好き?」
松井啓介(以下、啓介) 「実は僕はどちらかとういうと芝生が好きなんです(笑)」
香織 「庭に関しては、大分私が攻めていってる状態で(笑)。煙突と三角屋根がちょっと見えるくらいの小さな森のようにしたいんです」
成瀬恵理(以下、成瀬) 「緑が整っていて、すごく綺麗で素敵なお庭ですね」
香織 「私は飛騨地方の山の中に生まれ育ったこともあり、小さい頃、家のそばには果樹がたくさんあって、季節ごとに美味しい果物をもぎって食べた記憶があるんです。ここに家を建てて、庭を作り始めてから、そんな昔を思い出して、じゃあサクランボの木を植えようとか、姫林檎の木を植えようとか、どんどんイメージが湧いてきて。だからお花を楽しむというより、実を採って楽しむ方が好きなんです」


ルーカス 「ほかにはどんな木が植えられてるの?」
香織 「梅、栗、みかん、柿、びわなど。畑を丁寧にやるというよりは、果樹を自然に任せて、実がなったら食べるという」
ルーカス 「BESSの家に暮らしている人って個性的な庭を作っている人が多いよね。プロがきちっと作る庭にはない、自然の力で植物が勝手に形を作っていっている雰囲気がいいよね。啓介さんはこの家でどんな楽しみを?」
啓介 「もともと何かを作ることが好きで、BESSの家に住むようになってどんどん作りたいものの幅が広がっていますね。本棚も庭のバイク小屋も自分で作ったんですよ」

ルーカス 「すごいね、バイク小屋もかっこいい!」
啓介 「あと、家のエントランスのアプローチ部分もセメントから練って、自分たちで作りました」
恵理 「セメントから!?すごいですね」


啓介 「この場所に移って8年目になるのですが、いま思うのは、BESSの家で暮らすようになって、僕ら二人とも好きなこと、やりたかったことをどんどん思い出すようになったということ。そういう作用がBESSの家にはあるのかな」
ルーカス 「小さい森が育っていくプロセスを見ながら暮らして、いろいろな変化も楽しんでるんだね」

2. 楽しみながらLOGWAY巡りの旅へ
美しい庭づくりやDIYを楽しんでいる松井さんご夫妻。はじめは「ワンダーデバイス」に惹かれてBESSに興味を持ったというが、なぜ「カントリーログ」に住むことになったのだろう。その理由を探るべく、家選びのあれこれについて話は進んでいった。

啓介 「僕は岐阜市出身なんですけど、昔、祖父と祖母が住んでいた空き家がこの場所にあったんです。それで長女が生まれたばかりの時に『家を建てたいね』という話になって、自然な流れでこの場所に決まりました」
香織 「そんなタイミングで主人が職場の方からBESSの『ワンダーデバイス』のことを教えてもらって、こんな面白い家があるんだと思って」
啓介 「もともとBESSのことは知っていたんですけど、じゃあLOGWAY(展示場)に見に行ってみようと。以前住んでいた家の周辺に薪ストーブを持っているおうちがいくつもあって、いつか煙突のある家に住みたいなという思いもありました。それで初めてLOGWAYに行ってみたんですけど、今度は、いろいろなモデルのBESSの家が見られるLOGWAY自体の雰囲気が気に入ってしまって」
香織 「それで愛知とか静岡とか滋賀とか。いろいろな場所のLOGWAYに旅行がてら行くのが私たちの楽しみになっていったんです」
成瀬 「おうちを見るの楽しいですもんね」
啓介 「そうやってLOGWAYを巡るうちに『カントリーログ』に一目惚れしてしまったという流れなんです。決め手は三角屋根と窓ですかね。LOGWAYで『カントリーログ』の中から広い窓を通して見た景色が、今の土地の風景に似ていて、家の中からこんな眺めが見られたらとてもいいなと」
香織 「屋根も私たちのイメージにぴったりで、すんなりと『カントリーログ』に決まりました」


啓介 「家を探し始めた頃、他のメーカーの家も見学したんですが、早い段階でBESSにしようと決めていました」
香織 「BESSの家はやっぱり面白い」
ルーカス 「『面白い』が決め手になるのが面白いね。ただ住めればいいっていうことでもなくて、面白いとか楽しいって毎日の暮らしで大切なことだよね」

香織 「『カントリーログ』は間取りも面白いなと思ったんです。屋根に印象的な傾斜があるので天窓のあるスペースも雰囲気があって。そもそも三角形の空間に住むって珍しいじゃないですか。私は配置換えをするのがとても好きなので、こういう変わった間取りだといろいろアイデアも浮かんでくるんです。配置換えのことを考えたりしながら暮らしているので、長く住んでいても飽きないんですよね」


成瀬 「家の中にいても木で囲まれた雰囲気がいいですよね。メンテナンスはどのようにされてますか?」
啓介 「ウッドデッキを一年に一回くらい塗っているくらいですね。8年住んでるからこれまで8回くらい」
ルーカス 「そうやって家も育ててるんだね」

3. 変化を楽しみながら成長していく『家と家族』
ここで、成瀬さんが持参したおやつの時間に。成瀬さんが暮らす岐阜県・中津川は木曽との文化交流が古くから盛ん。そこで木曽では人気の「ほうば餅」というおやつを皆でいただくことに。米粉にそば粉を混ぜてつくった餅にあんを包んでほう葉でくるみ、むしあげたおやつだ。初夏の風物詩と言われるこのお餅をいただきながら、皆で「家に求めること」について語り合った。

成瀬 「私はもともと東京の都会育ちだったんですけど、窮屈さとか忙しすぎる感じがずっとあって。以前から山や川に囲まれて暮らしてみたいと考えていたので、今は岐阜での暮らしに満足しています」
香織 「私が小さい頃に住んでいた飛騨は、高い山がすぐ目の前にあるような環境で。それはそれでよかったんですけど、岐阜で暮らすようになって、空が広いなあって。山が迫ってくるような感じじゃなくて、遠くから囲まれている感じが心地良いんです」
ルーカス 「この家で暮らす中で、どんな時間が特に気に入ってる?」
香織 「やっぱり夕方が好きかな。夕陽がきれいだとよく見える場所まで走っていって写真を撮ったりするんです。子供たちも夕陽がきれいな日は『今日、きれいだよ』って教えてくれるようになって」

啓介 「そこから夜になるとまた星がきれいで。ずっと見ていても飽きません。天の川も見られるんですよ」
ルーカス 「成瀬さんはどう?」
成瀬 「私は日々、家で仕事をすることが多いので季節の変わり目などは特に空気の感触が違うなとか、そういう湿度の変化みたいなものを敏感に感じてうれしくなったり。自然の中で暮らしているとそんな心穏やかになる時間が毎日あるんですよね」

ルーカス 「家そのものも大事だし、環境もやっぱり大事だよね。松井さんが家に求めるものってなんだろう?」
香織 「『自分を癒してくれる場所』ですかね。自分が穏やかでリラックスしていないと家族も穏やかになれないじゃないですか。子育てとかいろいろ考えなきゃいけないこともありますけど、今はこの家と小さな森のような環境が自分の支えになっていて、穏やかに暮らせてると感じています」
ルーカス 「じゃあ今、完璧な状態じゃない?」
香織 「いえいえ、まだまだ。子供たちも成長するし、私たち夫婦も変化するし、植物や家も変化していくでしょう。その時、その時でいろいろな変化を受け入れて、自分の考え方も変えながら柔軟に生きていけたらと思っていますね」

啓介 「仕事や遊びでどこへ出かけても、必ずここに帰ってくるわけですよね。だから、家で心身をリセットできればいいなと考えていますね。そういう意味でこの家には満足しています」
香織 「家を中心にして自分の夢とか思いを表現しながら暮らしていきたいなっていう気持ちもありますね。他の人たちとは違う何かを表現できればなおいいですね。そう考えると自分たちの創造性を刺激してくれるこの家にはとても満足しています。以前、いくつもLOGWAYを巡ってこんな家を建てたいねって言っていた頃のワクワクは今でも続いている感じがしていて、毎日充実しているんです」

成瀬 「今、私も自宅をセルフリノベーションしようとしていて、いろいろ考えている最中なんです。そんなタイミングで松井さんのおうちに邪魔させていただいて刺激になったというか、家を作っていく楽しみについて話を聞けて、私自身もこれからの家づくりを楽しもうと思いました」
ルーカス 「今日はみんなありがとう。今度またここに来たら、きっと庭がもっと豊かな森になっているんだろうね」







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