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YAMAGUCHI WALKABLE

大嶺酒造

日本酒のイノベーションがここに

 

08/29/2025

仕込み水は神秘の湧水


ひと口すすると、芳醇な果実味が華やかに広がった。白桃か、あるいはマスカットか。甘味や酸味、うま味が絶妙なバランスをなし、ミネラル感もしっかり感じられる。

まるでナチュラルワインやスペシャルティコーヒーのような感想が飛び出たのは、「大嶺酒造」のフラッグシップである「2粒 火入れ 山田錦」を飲んだときである。長門の隣、美祢に構える老舗酒蔵は、半世紀以上の休眠を経て2010年にリスタートを切った。

酒蔵らしからぬスタイリッシュで近代的な空間 
日本酒への苦手意識を払拭するきっかけになったと評判の大嶺酒造の日本酒。気になる方は、「飲み比べ3種セット」から 

「この近くに別府弁天池があります。秋吉台のカルスト台地に磨かれた、神秘の水が湧き出る場所。石灰岩という天然のフィルターに濾過された湧水は、透明度が高いうえに軟らかく、ミネラルを適度に含みます。この湧水と同じ成分の地下水を使うことで、美祢の土地でしかできない、イノベーティブな酒づくりの実現を目指しています」

製造責任者の言葉どおり革新的な日本酒は、あまり馴染みのない方にも飲みやすく、ラベルのデザインも洗練されている。酒蔵はカフェを併設し、アパレルも取り揃えるが、まず手に取るべきは唯一無二の美祢の味だ。

酒米をあしらったロゴを大胆に配したユニフォーム
醸造タンクには、人気イラストレーターたなかみさきのイラストも起用

大嶺酒造

酒づくりの歴史は古く、創業は1822年。1955年に一度は幕を閉じたが、故郷での酒づくりを志した秋山剛志により2010年に復活。国際的な日本酒コンテストで最高品賞に輝くなど、新進気鋭の酒蔵として国内外から注目を集める。

山口県美祢市秋芳町別府2585-2
TEL:0837-64-0700

PAPERSKY no.72 | YAMAGUCHI|Walkable
山口の歴史街道を歩いて巡ることから見えるものとは何か。作家・写真家のクレイグ・モドさんを旅のゲストに迎え、歩き旅の出会いを楽しみながら、山口ならではの文化の奥行きについて探ります。
photography | Evan Lin Text | Yosuke Uchida Special Thanks | Nagato City Tourism Policy Division