山と道の夏目彰さんと台湾ハイク&バイクの旅。自然と文化と人々の優しさに触れる1週間
今回の特集先は、かつてポルトガル語で「フォルモサ=美麗島」と呼ばれた国、台湾。旅のナビゲーターは、鎌倉を拠点に軽量な山道具をつくる、アウトドアメーカー「山と道」の夏目彰さんです。夏目さんとともに、台北からアクセスしやすい北部の山を歩き、東部の美しい海岸線を自転車で走り、「HIKE & BIKE」で台湾をめぐる旅へ。パワフルな島のエネルギーを浴びながら、新しい台湾の魅力をご紹介します。
Editor’s Note
No.59 — TAIWAN(2019)
加油(がんばれ)!
文:ルーカス B.B.
加油! 加油! これは台湾語で「がんばれ!」という意味。今回、僕らは壮大な自然の風景と、「加油!」と声援を送ってくれる、温かい人々に触れる6日間の旅に出た。自転車とハイクで250kmを超えるルートを旅するなかで、僕らはどこでもすばらしい自然と人々に歓迎され、台湾のすべてを共有してもらった。
近年、台湾を訪れる日本人観光客は増え続けているものの、旅行者が自然の魅力に触れる機会はまだ少ない。しかし台湾は、高山の連なる島で、高山の密集度は世界一。標高3,000mを超える山が250座以上もあるのだ。
それなのになぜ、世界中で広がるアウトドアブームが、台湾ではあまり浸透していないのか? その唯一の理由は、人々が自然にアクセスするためのインフラが整っていないから。手つかずの森、高山、輝く海や田舎道に関する情報がまったくと言っていいほどないのだ。だから今、こうしてあなたが手にしている台湾「HIKE & BIKE」特集には、かなりの労力をかけた。
今回の旅のゲストは、台湾の自然を愛する、アウトドアメーカー「山と道」の夏目彰さん。そしてこの旅の目的は、台湾の驚くべき自然の遊び場を楽しむために、6日間の旅のルートを開拓すること。僕らは、休日に誰もが気軽に楽しめるようなハイキングルートと自転車のコースをつくった。
旅のスタートは、台北市北部の士林駅。そこから3日間で、陽明山を越え、新北市金山区の海岸を目指して歩いた。金山駅からは、バスと電車を乗り継いで花蓮駅へ。自転車メーカー「GIANT」のレンタルショップに立ち寄り、自転車やバッグなどを借りて、ここから3日かけて美しい東海岸を自転車で走り抜けた。途中、ピーナッツの畑やバナナ農園を抜け、台湾原住民の暮らす集落にも立ち寄りながら。旅の終点は、台東駅。「GIANT」のショップに自転車を返却し、そこから電車に乗って台北の街へ戻った。
これから台湾を訪れる観光客、台湾の人々にも、僕らが旅した美しい6日間のコースを試してほしい。そして、台湾の壮大な山々や豊かな自然の恵みに感謝する気持ちを味わってほしいと思う。
Soundtrack
TAIWAN
PAPERSKY Soundtrack For Travelers
旅する音楽 台湾編
これから旅に出る人たちのために選んだ、架空の旅の音楽「PAPERSKY Soundtrack For Travelers 旅する音楽」。TAIWAN | Hike & Bike 特集に合わせてセレクトした珠玉のサウンドトラックです。
Selected by:
GOOD NEIGHBORS’ MUSIC VENDER
- 歡樂飲酒歌 / Suming
- 美好時刻 (feat. 陳冠宇) / 以莉·高露
- 我們到了 / Cicada
- OPEN YOUR EYES / 盧昌明作品
- 白痴 / VOOID
- GIANT’S WALKING (Ramen Version) / NABOWA & 黃玠
- 秘密 / 雀斑
- I KNOW YOU KNOW I LOVE YOU / 落日飛車
- 夜間獨白 / Deca Joins
- 我知道我失去你了 / 脆弱少女組