車で巡る、美しき仁淀川の支流
西日本最高峰、石鎚山に源を発する仁淀川。「仁淀ブルー」「奇跡の清流」といった言葉で称えられる清冽なその川は、岸辺から水底の石をひとつひとつ数えられるほどクリアだ。そんな仁淀川沿い、吾北と呼ばれるエリアに、キャンドルを製作・販売する「mowcandle」がある。店主の村山匡史さんは、高知市出身。25歳のとき、祖父の家に孫ターンし、工房を開いた。
「吾北の自然の美しさを伝えること」をコンセプトに、岩や石、木、水をイメージしたキャンドルを創作する日々。身近な自然からインスピレーションを得る彼にとって、もはやアウトドアは創作活動の一部で、日中は釣りや登山へ、夜は店を開ける傍ら創作活動に励む、というなんとも羨ましいライフスタイルを送っている。


この日は、そんな村山さんと、彼が釣りの師匠と仰ぐ吉市裕一さんの案内で、渓流釣りへ。仁淀川の中・上流域では、上品な味わいのアマゴが釣れることで有名。Bunちゃんはルアー、村山さんと吉市さんはフライをチョイスして、アマゴ釣りに出かけた。移動は、車。吉市さんの自宅近くの枝川川に始まり、上八川川、小川川と点在する仁淀川の支流をホッピングしては、竿を振る。
一般的にアマゴ釣りといえば上流のため、トレッキングを兼ねることも多いが、仁淀川の支流が流れるのは、うららかな里山のなか。車のアプローチがしやすいうえ、河原が広く流れも穏やかなのでストレスフリーだ。普段は海釣りがメインというBunちゃんも、その景象と環境のよさもあって、すぐに緊張がほぐれリラックス。


さて、約2時間の釣果はというと、ウグイ2匹。この辺りの釣り人はあまり食べないというが、今回は貴重な食材だ。ちなみに見守りに徹した吉市さんは、解散後、一人でアマゴ3匹を釣り上げたそう。さすがローカル、さすがは師匠。聞けば、仁淀川に暮らすアマゴのうち、数%は海に下り、サツキマスとして川に戻ってくるのだとか。
次回はアマゴ、いずれはサツキマスを。悔しがるBunちゃんは再訪を誓っていた。
