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Kenji Boys
現代に継がれる「賢治的」スピリット

Choku
「THE STONE SESSION/JAZZYSPORT MORIOKA」店主

宮沢賢治は多様な学問、文化、自然の摂理に関心を抱き、これらに生涯、情熱とアイデアを注ぎ続けた。そんな創造性、精神性を現代に継ぐ岩手の男たち。彼らが紡ぐ、ユニークな暮らしと仕事の物語。

02/02/2022

DJとボルダリングの意外な共通項

盛岡市の中心部から少しはずれたエリアにある「THE STONE SESSION」は国内屈指のボルダリングジム。このジムがユニークなのはスポーツと音楽を融合させた施設であること。店主のChokuさんは20年以上前からDJとして地元で知られる存在だ。

「もともとはDJやったり、曲をつくったり、レコードショップを始めたりというのがスタート。そこから友人とともに音楽とスポーツを融合させたプロダクションを始めることになって、クライミングと出会った。調べてみると、海外の大会ではオーディエンスと選手を盛り上げる音楽が会場全体に鳴り響いている。じゃあ自分もボルダリングができる場所を提供しながら音楽も楽しめるような空間をつくれればいいなと」

それまでまったく知らなかったボルダリングの世界にハマっていった理由について、Chokuさんはこう話す。

「たとえばDJは今夜、これを聞かせたいって考えて、レコードを100枚選ぶ。ボルダリングではホールドをつなげて自分のトライしたいルートをつくる。自分の好みと気分でグルーヴやルートを創出するプロセスが自由で楽しいし、共通する感覚だなって」

そんな経緯でボルダリングイベントにDJを組み込むといった活動にも熱を入れるようになったChokuさん。真剣勝負のスポーツコンペに音楽を導入するというアイデアは選手にも好評で、今後はボルダリング以外のスポーツと音楽の融合を深めるつもりだ。

「バスケットボールやスケートの大会などで音楽が鳴ってるのは知られていますが、もっといろんなスポーツの現場でも音楽をリンクさせたら選手にも観客にもおもしろい化学反応が起きるかもしれない。実際、ボルダリングといい音が混ざった場所にいると気分はあがりますからね。伝統とか歴史はあるでしょうけれど、音楽で現場を少しでも盛り上げたい。そういう可能性をこれからどんどん探っていければ」


Choku
岩手県生まれ。HIPHOPがもつ温故知新の音楽性にインスパイアされながらDJ、デザインなど幅広く活動。トップクライマー・伊藤ふたばにいち早く注目、全面的にサポートを続ける。