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Japanese Local Cuisine

油ぞうめん(鹿児島県)

minokamo

料理家・写真家のminokamoさんが、日本各地で出会った郷土料理を、レシピと共にご紹介。それぞれの地域で大切に受け継がれてきた料理には、土地の風土や暮らしの知恵が詰まっています。この先もずっと残していきたい “ニッポンのお母さんの味” を、ぜひお試しください。美味しく、楽しい時間となりますように。

09/24/2021

材料(1人分)

そうめん … 80g
人参 … 1/2本
にら … 1/2束
いりこ … 6尾(大)〜 8尾(小)
うす口醤油(醤油でも可) … 大さじ1と1/2
オリーブ油 … 大さじ1
水 … 150cc
酢 … 適量をお好みで



作り方

1. 人参は皮をむき千切りに、煮干しは小さいものならそのままで、大きい煮干しは頭と腹わたを除いて半分にちぎる。

2. そうめんは炒める直前に固めに茹でておき、水でしめておく。

3. フライパンに煮干しを入れ中火で炒りる。パチっと小さな音がしたら香ばしく炒れた合図。水、人参を入れ強火にして煮る。水分は半分になったら、オリーブオイル、醤油、にらを入れ混ぜ、そうめんも混ぜたら出来上がり。お好みで酢をかけていただく。 

世界でも奄美大島だけにある染色法「泥染め」を知りたく伺った島は、景色も食も魅力的でした。やぎ汁、いかすみ汁、豊富な豚肉料理など、独特の美味しい料理がたくさん。その中でも、気軽に作れるのが「油ぞうめん」。日本の出汁のひとつ「いりこ(煮干し)」を使い、いりこと出汁を味わえる一品。島産さとうきびから出来た黒糖焼酎を飲みながら、美味しくいただきました。

もともとは、島のお祭り「八月踊り」で大皿料理でも出されていた油ぞうめん。今もお店や、各家庭で日常食として作られています。具材は、各家庭それぞれですが、もともとは野菜は入れず、いりこだけだったという説も。島では「フル」という茎にんにくを入れます。日本以外で読んでいただいてる方は、そうめんやいりこは手に入らないかもしれませんね。麺は、米麺やパスタなどの細い麺、煮干しは干しえびなどで代用してアレンジしても美味しいです。油ぞうめんを食べながら、また奄美大島に行きたい気持ちが高まりました。


minokamo | 料理家、写真家
岐阜県出身。子供の頃、祖母と楽しく作った料理の思い出が料理活動のきっかけ。「ひと皿」の中にも、風土・歴史・暮らしが詰まっている各土地の料理を取材、執筆、アレンジなどしている。minokamoが各地の家庭訪ね料理をまとめた「料理旅から、ただいま」(風土社)発刊中。