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Japanese Local Cuisine

玉みそのねぎ和え (岐阜県)

minokamo

料理家・写真家のminokamoさんが、日本各地で出会った郷土料理を、レシピと共にご紹介。それぞれの地域で大切に受け継がれてきた料理には、土地の風土や暮らしの知恵が詰まっています。この先もずっと残していきたい “ニッポンのお母さんの味” を、ぜひお試しください。美味しく、楽しい時間となりますように。

06/02/2021

材料

玉みそ
白ねぎ
鰹節
各適量



作り方

1. 材料を全て刻む。

2. 温かいご飯などにかけていただきます。常備しておき、豆腐や胡瓜と和えたり色々使えます。

※今回玉みそは、茹でた小松菜と人参、胡瓜と和えたり、味噌汁にしました。 

ころんと丸い玉みそを知ったのは数年前。この玉みそは今では作る人は少なくなりましたが、岐阜県関市武儀地区の下之保などで作られており、私の祖母も作っていたことを最近になって知りました。このあたりでは、昔はみそといえば玉みそのことで、丸い形が運びやすく、山仕事では水に溶いた玉みそに焼き石を入れて即席みそ汁や、ご飯のお共にしたそうです。

玉みその作り方は、1月に蒸した大豆をつぶして丸めて中央に棒で穴を開けてドーナツ状し、藁紐につるして約3ヶ月乾燥させます。それを醤油に麹を入れた液に11月ころまで漬け込んだら出来上がりです。昔は醤油が貴重品だっため、麹入り塩水に漬け込んだもので今より素朴な味でした。出来上がった玉みそは漬け込む前にしっかり干しているので、少し噛みごたえがある仕上がりです。

今回は、玉みそを作ってらっしゃるお母さんに教えていただいた、刻んだ玉みそと白ねぎと鰹節を混ぜてご飯にのせました。これがとってもご飯がすすむのです。玉みそは刻んで、茹でた小松菜と人参に混ぜてたり、きゅうりと和えたり、みそ汁にも。スライスして日本酒のお供ににも良し。 
玉みそは、なかなか手に入らないものですが、昔の人たちの知恵が詰まった美味しい一玉なのでご紹介しました。 

※岐阜県関市「道の駅平成」では取り扱いがありますよ。


minokamo | 料理家、写真家
岐阜県出身。子供の頃、祖母と楽しく作った料理の思い出が料理活動のきっかけ。「ひと皿」の中にも、風土・歴史・暮らしが詰まっている各土地の料理を取材、執筆、アレンジなどしている。minokamoが各地の家庭訪ね料理をまとめた「料理旅から、ただいま」(風土社)発刊中。