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Japanese Local Cuisine

深川飯 (東京都)

minokamo

料理家・写真家のminokamoさんが、日本各地で出会った郷土料理を、レシピと共にご紹介。それぞれの地域で大切に受け継がれてきた料理には、土地の風土や暮らしの知恵が詰まっています。この先もずっと残していきたい “ニッポンのお母さんの味” を、ぜひお試しください。美味しく、楽しい時間となりますように。 

03/26/2021

材料(2合分orお茶椀4杯分)

お米 … 2合
あさり … 300g
醤油 … 大さじ1と小さじ2
みりん … 大さじ1
水 … 400cc
日本酒(白ワインでも可) … 大さじ1
油揚げ … 1/2枚
生姜 … 1/2片
塩 … ひとつまみ
三つ葉 … 適量(なくても可)



作り方

1. あさりは砂抜き前なら、塩水に入れて砂抜きする。お米は研いでザルにあげておく。油揚げは、湯をかけて油抜きをしてみじん切り、生姜もみじん切り、三つ葉は長さ2cmにカットする。

2. 鍋に、あさり、水200cc、醤油(大さじ1)、日本酒、みりんを入れ中火で熱しあさりの殻があくまで加熱したら火を止め、あさりは別にしておく。煮汁は大さじ1だけ別にしておき、水を足し400ccにする。

3. 炊飯器にお米、油揚げ、生姜、塩、煮汁を入れ、炊飯器で炊く(煮汁は、炊飯器のメモリに合わせて入れても良い)


4. あさりの身を殻から取り出しボールに入れ、煮汁(大さじ1)醤油(小さじ2)と混ぜ、お米を炊いてる間に漬けておく。ご飯が炊けたら、あさり、三つ葉を混ぜて出来上がり。

日本では春の訪れを感じる、あさり。かつて江戸の深川地区(江東区)では貝が沢山とれ、貝料理もうまれました。漁師たちが貝を煮てご飯にかけて食べていたものが、のちに家庭ではお母さんの味として、あさりを入れた炊き込みごはんも作られるように。

現在の深川飯は、味噌や醤油味のあさり汁をかけるごはん、あさりを入れた家庭的味「炊き込みごはん」の大まかに2種類あります。今回は炊き込みご飯をご紹介。あさりとご飯を一緒に炊き込んでも美味しくできますが、あさりを柔らかく仕上げるため、加熱時間は短くして醤油につけ炊きたてご飯に仕上げに混ぜる方法にしました。

東京では、かつての量ほどあさりは獲れなくなりましたが「深川飯」があることで、少し昔の東京を想像するのも楽しいことです。


minokamo | 料理家、写真家
岐阜県出身。子供の頃、祖母と楽しく作った料理の思い出が料理活動のきっかけ。「ひと皿」の中にも、風土・歴史・暮らしが詰まっている各土地の料理を取材、執筆、アレンジなどしている。minokamoが各地の家庭訪ね料理をまとめた「料理旅から、ただいま」(風土社)発刊中。