Connect
with Us
Thank you!

PAPERSKYの最新のストーリーやプロダクト、イベントの情報をダイジェストでお届けします。
ニュースレターの登録はこちらから!

Japanese Local Cuisine

塩いかきゅうりの粕和え(岐阜県)

minokamo

料理家・写真家のminokamoさんが、日本各地で出会った郷土料理を、レシピと共にご紹介。それぞれの地域で大切に受け継がれてきた料理には、土地の風土や暮らしの知恵が詰まっています。この先もずっと残していきたい “ニッポンのお母さんの味” を、ぜひお試しください。美味しく、楽しい時間となりますように。

05/29/2023

材料

生いか … 100g
酒粕 … 100g
きゅうり … 1本
茗荷 … 1個(なくても可)
水 … 大さじ3程
塩 … 小さじ1/4程



作り方

1. 生いかは茹でて、熱いうちに塩を両面にかけておく。きゅうりは薄く輪切にして塩を2つまみ(分量外)かけ混ぜ、それぞれ10分ほどなじませる。茗荷は薄く輪切りにし、酒粕はボウルに入れ水とまぜペースト状になるように練る。(混ぜづらいときは、レンジで加熱すると混ぜやすい)

2. いかを千切りにし、水分が出たきゅうりを手でぎゅっとしぼる。

3. 全ての材料を混ぜて出来上がり。※好みで砂糖を入れても良い

岐阜県高山市の食材店で見かけた、塩を詰め込んでぷっくり膨らんだ茹でいか。これを「塩いか」といい、冷蔵庫がなかった時代に、塩で保存性を高めて北陸から高山や山梨の一部、長野県など海がない県に運ばれました。通常の茹でいかと違い、もっちりとした歯ごたえが特徴で、今でも各地で食べられています。その塩いかを使った料理を、高山市のお母さんに教えていただきました。

酒蔵のある高山には、夏になると日本酒を作る工程でできるクリーム状の「練り粕」が出回ります。これを1時間ほど水で塩抜きした塩いか、塩もみした胡瓜をあえると、酒粕の風味が程よくうつり、なんともオツな一品になるのです。塩いかは、わかめと和えて酢の物にもします。今回は、生いかを茹でて塩で味付けして代用しました。高山の夏料理、どうぞお楽しみくださいね。



minokamo | 料理家、写真家
岐阜県出身。子供の頃、祖母と楽しく作った料理の思い出が料理活動のきっかけ。「ひと皿」の中にも、風土・歴史・暮らしが詰まっている各土地の料理を取材、執筆、アレンジなどしている。minokamoが各地の家庭訪ね料理をまとめた「料理旅から、ただいま」(風土社)発刊中。