
材料(それぞれ小5個分)
※好きな色だけ1色にしても
<白ムーチー>
白玉粉 … 100g
砂糖 … 50g
ぬるま湯 … 90cc 前後
月桃の葉 … 5枚
<かぼちゃムーチー>
A
・大豆 … 100g
・白玉粉 … 100g
・砂糖 … 50g
・蒸して潰したかぼちゃ(皮除く) … 50g
ぬるま湯 … 40cc 前後
月桃の葉 … 5枚
<黒糖ムーチー>
黒糖 … 60g
白玉粉 … 100g
ぬるま湯 … 90cc 前後
月桃の葉 … 5枚
<抹茶ムーチー>
抹茶 … 1g
白玉粉 … 100g
砂糖 … 50g
ぬるま湯 … 90cc 前後
月桃の葉 … 5枚

作り方
1. 月桃の葉は洗って拭いておく。

2. A の材料、ぬるま湯を入れ、手で練りながら耳たぶより少し柔らかいくらいに練る。 月桃の葉を裏返しにし、サラダ油(分量外)をペーパーなどで塗る(葉から餅を剥がれやすくするため)



3. 生地を5等分にして長細くし、葉の中央にのせたら、左右、上下を折りたたみ紐で縛る。


4. 蒸器で10〜15分ほど蒸したら出来上がり。出来立ても美味しいですが、数時間した方が葉から剥がれやすい。翌日固くなったときは、レンジ等で温め直すと良い。
※今回は味によって、包み方や紐の色を変えました。



沖縄育ちの岐阜で働く青年に、沖縄料理で食べたいなと思う料理を尋ねてみると「ムーチー」と「スーチーカー」と教えてくれました。スーチーカーは豚の塩漬で、とてもお酒がすすむものだそう。今回作ってみた「ムーチー」は、独特の華やかな香りがする月桃の葉(カーサー)で包んだ鬼餅や餅のこと。「ムーチーガーサー(お餅を包む葉)」とも呼ばれています。月桃の葉は殺菌作用があり、アガラサー(黒糖蒸しパン)などにも使います。沖縄では旧暦12月8日は「ムーチーの日」で、ムーチーを食べて厄払いをします。この日以外でも、年中定番のお菓子として売られています。家で作るときは、何十個ものムーチーをこしらえるとか。もち粉をベースに、味は、プレーン、紅芋、黒糖が定番で、コクのある風味のピーナツ入りもあります。
今回は、月桃の葉を取り寄せて、もち粉より柔らかさが続く白玉粉でほんのり甘い生地にし、手元にあった黒糖、抹茶、かぼちゃ、白色の4種を作ってみました。蒸し始めると、台所は月桃の葉の香りで満たされます。沖縄育ちの方たちに食べていただくと、懐かしい!と喜んでいただけて、私も嬉しい。記憶に残る美味しい匂い、故郷や家によってそれぞれですね。

minokamo | 料理家、写真家
岐阜県出身。子供の頃、祖母と楽しく作った料理の思い出が料理活動のきっかけ。「ひと皿」の中にも、風土・歴史・暮らしが詰まっている各土地の料理を取材、執筆、アレンジなどしている。minokamoが各地の家庭訪ね料理をまとめた「料理旅から、ただいま」(風土社)発刊中。
