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EDITOR’S LETTER
No.69 — HIROSHIMA & EHIME
Shimanami(2023)

夢のような、夢、そして夢見る人たち

ルーカス B.B.

 

11/30/2023

100以上の島々が宝石のように海に浮かぶ、しまなみエリア。広島県と愛媛県の沿岸部に挟まれたこの場所で、夢を描くことから始めよう。

ここは、さざ波が子守唄を歌うところ
ここは、太陽と月が一直線に並び、毎日、空に新たな傑作が生まれるところ
ここは、レモンの木が魔法のイエローと輝くグリーンを放つところ
ここは、青と緑のオーケストラが海にきらめくところ
ようこそ、“夢の島”へ

夢のようなしまなみの旅に、僕らはアーティストの山瀬まゆみさんと音楽家の鶴田さくらさんを招待した。スウェーデン製の電動モーターサイクルに乗って、土地の風と香りを感じながらしまなみエリアを巡る。名物の芋けんぴやお好み焼きを味わい、この地で暮らす「ドリーマー=夢見る人たち」を訪ねた。彼らに会って、それぞれの物語を直接、聞かせてほしい。そして、その物語を本誌でシェアし、読者のみなさんが夢を膨らませるきっかけになればと思ったのだ。

最近、人々は“ゴール”と“夢”を混同し始めているのではないかと感じることがある。僕らが知るように、ゴールとは達成しようとするもの。一方、夢には、心が動かされて行動する以上の理由はない。ゴールには達成が伴い、多くの場合、プレッシャーや障害が伴う。片や、夢には、軽やかなハートと豊かな想像力、健やかな心と身体、そして自分自身と他者へのたくさんの愛が詰まっている。

理想的に言うならば、僕たちはみんなドリーマーだ。僕らには夢を見る能力が備わっている。しかし、純粋さに欠けたり、夢をゴールと勘違いしてしまうと、たちまち夢を見る能力が失われてしまう。だから今号ではしまなみエリアを特集し、この土地と人々のエッセンスに浸ることで、夢を取り戻すきっかけを届けられたらと思ったのだ。しまなみは、間違いなくあなたの心を開き、マインドを高めてくれる場所だから。

さあ、日本の夢の島、夢見る人たちが暮らす島々へ。
ようこそ「Dreamy」特集へ。
ようこそしまなみへ!

PAPERSKY no.69 | SHIMANAMI | Dreamy
しまなみ海道からゆめしま海道、安芸灘とびしま海道と瀬戸内海に浮かぶ美しい島々の景色とともに、素敵な”Dreamy”な人たちに会いに行きます。旅のゲストはアーティストの山瀬まゆみさんと、音楽療法士・DJの鶴田さくらさん。
text | Lucas B.B. photography | Natsumi Kinugasa, Toshitake Suzuki