1300年以上の歴史を持つ美濃焼の産地、多治見。宮木英至は両親が営む美濃焼の卸問屋の一角を借りて、自身のうつわづくりをスタートさせた。
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「美濃焼は通常、行程ごとに分業するのですが、僕は鋳型をつくるところから本焼までをすべて自分で行っています。ゼロからのものづくりです」。
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型を使用する「鋳込み」の技法は、量産できるように生み出されたものだが、宮木は型自体をつくることで自分らしいデザインを見つけていったという。ドリッピーマグと呼ばれるシリーズでは、自ら土を配合した優しい色合いの素地に、釉薬を滴るようにかける。一点一点が異なる、動きのあるデザインに目がいくが、スタッキング可能な、使いやすさを重視したデザインは「鋳込み」ならではだ。
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ここ数年は陶芸にとどまらず、「パート・ド・ヴェール」と呼ばれるフランスの古い技法で、ガラスのうつわづくりにも精力的に取り組んでいる。
「同じように型を使いますし、僕にとってガラスは釉薬の延長のような感覚なんです」。
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型の特性を活かした、型にはまらない宮木のものづくりは、美濃焼の地でこれからも続いていく。
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