

賑やかな大阪市内からクルマで1時間超。今回は兵庫県丹波篠山市の山間部へ。山ノ口翔太さん、かなふさん夫婦とお子さんたちが住むこの土地はなんと800坪の広さ。この家族にとって裏山は採集の場であり、憩いの場であり、美しい景観を演出するシンボルでもある。都市部から田舎への移住で暮らしのスタイルばかりか、ものの見方や考え方までガラリと変わったというご夫婦。PAPERSKY編集長のルーカスとともにこの家にお邪魔したのは同じ丹波篠山市でセレクトショップを営む小菅庸喜さん。山間部ならでは、篠山ならではの暮らしぶりについて、会話がはずんだ。
訪れた人/ルーカス B.B.(PAPERSKY編集長)
訪れた人/小菅庸喜さん(セレクトショップ「archipelago」店主/兵庫県丹波篠山市在住)
迎えた人/山ノ口翔太さん、かなふさん(兵庫県丹波篠山市在住、BESSの家オーナー)
1. BESSの家を見て、もう一目惚れ
小高い丘のような立地に建つ、BESSの家。土地の傾斜を利用した滑り台でお子さんたちが楽しく遊ぶ。出迎えを受け、家に入るとほのかな木の香りが心地良い。早速、大阪市内から思い切って移住してきたというご夫妻の話に聞き入った。

ルーカス B.B.(以下、ルーカス) 「今の生活、気に入ってる?」
山ノ口翔太(以下、翔太) 「最高に。家を建てる前にこういう暮らしがしたいなと思ってたんですけど、その通りになっているという感じ」
山ノ口かなふ(以下、かなふ) 「でも、最初は乗り気じゃなかったんだよね?」
翔太 「そう。大阪市内で仕事をしていましたし、田舎に暮らすなんて現実的やないやろって。だけど妻が田舎暮らしをしたいと常々言ってたので、じゃあ、一回、家でも見に行くかということで、BESSのLOGWAY(展示場)へ。そしたらもう一目惚れして。以前からBESSのことは知っていたんですけど、実物を見たらもうこれしかないし、田舎暮らししようと(笑)」

かなふ 「私が昔読んでいた雑誌の広告にBESSの家が掲載されていたんだよね」
翔太 「それ、見せてもらってた時は、『こんな家あるんや。お洒落な家やな』ってだけで。まさかそんな家に自分が住むとは思ってなかったんです。だけどLOGWAYに見に行って、カントリーログっていうモデルの家を見た瞬間に『ズギュン』とやられちゃって」
かなふ 「私も同じで」
翔太 「大げさじゃなく、もう僕はこの家で死にたいって思ったんですよ(笑)。将来、おじいさんになってこのカントリーログのリビングに座ってそのまま死んでいく姿を想像できた(笑)。もうこれは買わなきゃあかんやろと」
かなふ 「その後、他のメーカーの家もいくつか見たんですけど、やっぱりBESSしかないなって」

翔太 「小さく建てて、大きく暮らすとか、BESSにはいろいろとテーマがあるんです。そういう言葉に共感したのも大きい。一階は個室というか、しきりがなくて、全部をリビング状態にできるっていうのも理想でした」
ルーカス 「リビングが広いのもいいけど、なんだか落ち着くよね」
翔太 「そう、ログハウス特有の木の感じがあって。明るい白壁とかよりも暗めの内装で、抑えめの照明とかが好きだったから、ウォームテイストっていう色調にしてもらったんです」


かなふ 「私もこの落ち着く雰囲気をとても気に入ってて。ここに住んでいてつくづく夜が好きだな〜と思うようになりました。周りには明かりが少ないから夜は真っ暗なんですけど、冬だったら薪ストーブの光だけがゆらゆらと揺れてる。そんな雰囲気が好きで」
小菅庸喜(以下、小菅) 「窓も多いから、家の中にいても外の雰囲気を感じられますね、この家。窓際に太陽の光が溜まっている感じとかもすごくいい」
翔太 「そうなんです。家と外がさりげなく繋がっている感じ」


ルーカス 「クリスマスの本がいくつも飾ってあるの、可愛いね。棚は自分で作ったの?」
翔太 「そうですね。この家に住むようになってDIYもガンガンやるようになりました」
小菅 「僕もこの篠山に移住したんですけど、なぜ篠山に?」

翔太 「勤め先が大阪なもんではじめは近い方がいいと思って、隣町の三田市にしようと考えてたんです。だけど、三田市には新築で家を建てられる土地がなかなか見つからなくて。それで段々と選択範囲を広げていって、最終的にこの篠山にたどり着いたという感じなんです」
ルーカス 「この土地がいいなって思った理由は?」
翔太 「僕は土地を見る時に敷地の真ん中にまず立ってみるんです。それでこの土地の真ん中に立った時、『ここやな』と直感的に思えた。目の前の道路から敷地までは高さがあって落ち着くし、裏には大きな山もあるし、畑をやる広さも十分感じられた。子どもたちが騒ぎまくるんで隣近所を気にしなくていいような立地も理想的でした。大阪市内への通勤には1時間10分くらいだったんでギリギリOKでしたし」
小菅 「僕は10年くらい前に篠山へ移住したんですが、古い集落の中にある古い家に住みたいと思ったからこの場所を選んだんです。もともと都市部に住んでいたんですけど、こういう場所で田舎暮らしを始めてみると、予想外に忙しいってことに気付きました。家のこと、庭のことなどもやらなきゃいけないことがたくさん。そういう感覚ありますか?」
翔太 「そうそう。めちゃめちゃ忙しい(笑)。季節ごとに美味しい作物ができるからなんだか季節に追われる感じもあるし、雑草もどんどん伸びるから刈らなきゃいけないし。田舎といえばスローライフのようなイメージがあるけど全然スローじゃない(笑)」
小菅 「でもそれが楽しいんですけどね」
翔太 「都会で住む時に感じる『忙しい』の感覚とは種類が違いますよね。大阪市内に住んでいた時は休日にショッピングモールで買い物するとか、外出することで忙しいことが多かったんですけど、今は家の中や周りでやることが多いんで、草刈りしたり、薪割りしたり。生活のスタイルが180度変わりましたね。そうやって体を動かすことがおのずと増えるので。土だらけになってくたくたになった後は、温泉で夕陽見ながらのんびりとか。消費活動に勤しむんじゃなくて、能動的に暮らしている実感がすごくあります」

2. 「自然をいただく」という新たな楽しみ
丹波篠山といえば丹波焼きで知られる通り、日本でも有数の陶器の産地。山之口さん一家の周囲にも古くから営まれる窯元がいくつも点在。歴史を感じさせる風土が魅力のエリアだ。もうひとつ、日本有数の名物が丹波篠山の黒豆で、煮豆や豆菓子として全国的に知られる。今回のおやつももちろん黒豆。小菅さんが持参したお土産でブレイクタイムを一同、楽しむことに。
ルーカス 「小菅さんが持ってきてくれたお菓子、食べようよ」
小菅 「篠山といえばやっぱり丹波の黒豆と思って。明治時代から続いている老舗で買ってきたんです」

翔太 「もうお豆の季節に入りましたしね」
ルーカス 「丹波の黒豆は有名だもんね」
翔太 「黒豆の町といってもいいくらい、黒豆だらけで(笑)」

小菅 「こういうおやつの時間とか、家族でも?」
翔太 「そうですね。妻は飲み物作るのが好きで」
かなふ 「フルーツのシロップとかよく作ってて。かき氷にかけたり、ヨーグルトに入れたり、サイダーで割ったり」
小菅 「酵素シロップとかは庭で採れた野菜とかを入れたりするんですか?」
翔太 「庭で採れたものもあるし、知り合いの農家さんから無農薬のフルーツを買ったり。お菓子も作るよね?」
かなふ 「そうですね。子どもが小麦アレルギーなんで米粉を使ってパンを焼くとか。田舎暮らしをしてると自分でなんでもやってみたくなるっていうのはありますよね。梅干しとかも漬けるようになりましたし、味噌も仕込みます」


翔太 「どぶろくもね」
ルーカス 「どぶろく?」
かなふ 「そうなんです。うちの母も篠山に引っ越してきたこともあって、一緒にどぶろくを作って、それを少しずつ販売もしてるんです」
小菅 「すごい!」

翔太 「自分も妻も手作りで何でもやるってことに興味が向きましたね。食べ物にしても家具にしても、昔はなんでも買えば済むと思っていたんですけど、今はまず自分たちで作れないかなって考えるようになりました。そういう意味では買い物の量は減ったかな。雑草まで食べるようになったしな(笑)」
かなふ 「そうそう(笑)。季節ごとに周りの植物が変化するので本を買って勉強するようになったんです。食べられる雑草って結構あるんですよ」
翔太 「天ぷらにして食べたりな。昔は絶対しなかったようなことして楽しんでます」
かなふ 「雑草をかき揚げにして塩を振って食べたり。ポテトチップスみたいで美味しかった」

翔太 「以前の僕は、綺麗な風景とかで心が動かされるような人間じゃなかったし、自然とかほとんど眼中にありませんでした。もう都会大好きでしたから。だけどここに住むようになってからは、花を見て『おお、綺麗な花が咲いとるな』と思えるようになって。やっと、モンスターから人間になれたような気分なんです(笑)」
小菅 「田舎に住んでいると自然を見つめる時の解像度が上がりますよね、確実に。日本は四季がはっきりしてるとよく言いますけど、実際に自然の中で住んでみると毎日、季節が変化していくのを体感するんです。だから春と夏、秋と冬の間のグラデーションというか、四季の合間を感じられるというか」
翔太 「小さな変化なんだけど、そういう発見で日常が楽しくなりますよね」

ルーカス 「子どもを育てるのにもやっぱりいい環境だよね」
かなふ 「決して便利な場所ではないから、できることは自分でやらせようっていう気持ちになりますよね」
翔太 「家族で共通の話題があるっていうのもいいなと感じています。僕が仕事の話をしても家族の誰も共感できないじゃないですか。だけど、田舎に住むようになって、家のこととか自然のこととか、家族で共有できる話題がとても増えた。会話は確実に増えましたね」

3. 木でできた家から生まれる、楽しい縁
ルーカス 「BESSの家のユーザーってなんか似たような雰囲気ない?」
翔太 「そうかもしれませんね。コーチャーっていうシステムがあって、言ってみれば先輩ユーザーが家のこととか、暮らしのこととかを、これからBESSの家に住もうっていう人たちに教えてあげるんです。そういうつながりを通じて仲間が増えていくのも楽しいし、BESSの家が好きな人同士、どこかに共通項があるのも感じます」
ルーカス 「コーチャーをやってるの?」
翔太 「そうなんです。同じコーチャー同士で仲良くなって、今は『鉄アンド木(モク)』っていうチームを作ってまして。そこでは木材と鉄を組み合わせて家具を作ったりもするし、そのプロセスをいろいろな人に教えたりすることもあって。オンラインでもリアルの場でもBESSの家が好きな人、これからBESSのユーザーになろうという人などが複数集まって知識や技術を共有してるんです」

小菅 「ハウスメーカーのつながりでそういう活動とか楽しみがあるっていうのはあまり聞かないですよね」
翔太 「BESSのおかげで気の合う友人が増えましたよ。一緒にご飯食べたり、キャンプに行ったり。BESSってそういう不思議なつながりを生む家なんですよね。たとえば遠くの地方でBESSのユーザーが面白い活動をしていて、それをSNSで見ていきなり会いに行くなんてことが実現する。ユーザー同士、興味とか感覚が近いのでそういうことが普通にできる」
ルーカス 「なんか可愛い、素敵なつながりだね」
翔太 「そうかもしれません(笑)。可愛いってことで言うと、BESSって家なのに可愛いんですよ」
小菅 「どういうことですか?」
翔太 「現代的なマンションとかと違って、木の家には虫や風が入ってきたりもします。だけどそういう毎日のことがストレスじゃなくて、楽しさや発見に変わっていくし、家自体を可愛いと思えるようになるんです。床や壁とかも経年変化しますし、ログハウスは建ててから1~2年くらいまでは、セトリング(木材乾燥によるログ壁が沈み込むこと)するので、メンテナンスのタイミング ※ で調整が必要だったりもする。だから手がかかるんですけど、子どもと同じですよね。お世話して変化しながら育っていくから、愛着というか可愛いと思えるようになる。木の家って生きてる感じがするんですよね」
※ BESSスタッフによる定期診断時(半年・1年・2年・5年・・)に調整が行われます。
ルーカス 「面白いね。僕も木の家、好き」
翔太 「買い物とか、遊びに行くとか、そういうことがなくても、普通に暮らしているだけでちょっとした楽しみがたくさんある。田舎暮らしにはそういう良さがあるし、やってみないとこの楽しさはわからないと思う。そんな田舎暮らしにBESSの家ってぴったりなんですよね」





BESSの家
https://www.bess.jp