独特の視点をもつ自転車デザイナー|Outdoor People in Taiwan 2

10年ほど前、世界的に人気のあったピストバイクに惹かれたのが、ビリー・ツァイと自転車との出会いだった。当時まだ学生だった彼は、山の上の学校から麓の街までいつも自転車でアルバイトに出かけていた。細い路地や通行人、車が光線の […]

07/23/2019

10年ほど前、世界的に人気のあったピストバイクに惹かれたのが、ビリー・ツァイと自転車との出会いだった。当時まだ学生だった彼は、山の上の学校から麓の街までいつも自転車でアルバイトに出かけていた。細い路地や通行人、車が光線のように通り過ぎていくのが何とも楽しかった。現在、台湾の自転車ブランド「WOHO Bike」のデザイナーになり、ピストバイクだけでなくさまざまな自転車と関わるようになったが、初めて自転車に乗ったときの楽しさを忘れることはない。
台湾の自転車産業が発展して30年近く経ち、「GIANT」や「MERIDA」などの有名ブランドも生まれ、国際的にも“自転車王国”との呼び声も高い。「WOHO Bike」はそんな環境のなかで、シンプルな見た目と実用性を兼ね備えた独自の製品を開発している。小さなメーカーだが、感度のいいデザインセンスで世界中のバイカーをサポートしている。そして彼らから届く、フィードバックを製品に反映している。現在、日本やタイ、中国、スペイン、イタリア、イギリス、フィリピン、韓国などのバイカーと提携している。
アウトドア好きで、仲間との自転車でのキャンプ体験をとおして、新しい製品開発の着想を得ているビリー。自転車旅行や登山での荷物はできるだけ少なくシンプルに、と心がけている。「ひとつのものを多用する、不要なものは削る」というのが彼のアイデアの核心。自分のアイデアで、街中だけでなく山でも使える商品をデザインすることで、台湾の新しい自転車文化を開拓していきたいとビリーは考えている。
蔡秉衡 Billy Tsai
台湾の自転車ブランド「WOHO Bike」のデザイナー。自身のキャンプ経験を活かし、バイクパッキング向けの自転車や製品開発を行っている。
 
» PAPERSKY #59 TAIWAN|Hike & Bike Issue