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AMETSUCHIの器|Urban Research Doors 日本のつくり手 第9回

Urban Research Doorsが、PAPERSKYと共に日本各地を巡り、その土地に根ざしたモノづくりを続ける職人の方々をクローズアップする”CRAFTSMAN SERIES”。本誌「PAPERSKY」巻頭にて連 […]

05/10/2017

Urban Research Doorsが、PAPERSKYと共に日本各地を巡り、その土地に根ざしたモノづくりを続ける職人の方々をクローズアップする”CRAFTSMAN SERIES”。本誌「PAPERSKY」巻頭にて連載されているシリーズの第9回(#52 京都特集号)では、京都の陶磁器作家、芦田尚美さんを紹介している。
 
京都市左京区の小川が流れる静かな住宅街。京都五山送り火の「妙」を臨める場所に建つ、芦田尚美のアトリエを訪ねた。
デーブルの上に並んだマグカップ、ぐい呑み、猪口、小皿。『AMETSUCHI』シリーズと呼ばれる芦田の器は、シンボリックな山並みのデザインが特徴だ。「京都って盆地だから、山がぐるっと見えるんです」。京都に生まれた芦田は、これまでの人生のほとんどを京都で過ごしてきた。そして器づくりを始めた頃、自然と山並みを描くようになったという。『AMETSUCHI=天地』。空と土の間には山がある。芦田は京都をそのように感じ取っている。
こねた磁器土をろくろを使って成形し、山並みを線刻した後、窯で焼き上げる。釉薬を乗せない山並みの部分は、さらっとした素焼きの風合いだ。「どこにでもあるようなシンプルな形がいいんです。割れにくく、凹凸がなくてつるっと洗いやすい、毎日使えるもの」。そういう器をつくっていきたいと芦田は言う。
土地の風景が刻み込まれた、日常使いの器。山を眺めているような清々しい気持ちにさせてくれることだろう。
Urban Research Doors
http://www.urdoors.com
※ 本誌PAPERSKY #52 掲載 Urban Research Doors CRAFTSMAN SERIES(P.4-5) より