ヨセミテ滝へ、優美な奔流を眺めて歩くハイキング

約3,000㎢の国立公園であるヨセミテには、その90%近くに手つかずの自然が残されており、深い森林地帯は数百種におよぶ動植物たちの楽園だ。そんな大自然を心ゆくまで味わうには、やはりトレッキング&ハイキングに限る。渓谷内に […]

04/22/2014

約3,000㎢の国立公園であるヨセミテには、その90%近くに手つかずの自然が残されており、深い森林地帯は数百種におよぶ動植物たちの楽園だ。そんな大自然を心ゆくまで味わうには、やはりトレッキング&ハイキングに限る。渓谷内には多くのトレイルがあり、ほぼ1日をかけてハーフドームの頂上へと達する険しいルートから、ブライダルベイル滝へ近くの駐車場からいたる20分程度のものまでさまざまあるが、なかでももっとも古いもののひとつがヨセミテ滝へいたるトレイルだ。
ヨセミテ滝は北米でもっとも高い滝で、上部のアッパー(436m)、下部のロウアー(97m)、そして中間のカスケイド(206m)の3段階にわかれている。雪融けの水が流れこむ、その雄大で神秘的な奔流の様子はヨセミテの象徴のひとつであり、19世紀、渓谷をごく早い時期に訪れた画家トーマス・エアーズが最初にスケッチを出版した景観でもある。アッパーの頂上へといたるルートはスイッチバックを繰り返す山道を歩く往復約11.5km のハードなコースだが、ロウアーへの道はバスストップ近くのトレイルヘッドから往復約800m ほどで、ポンデローサパインやインセンスシダー、オークなど多種多様な針葉樹の森をめぐる30分ほどの気軽な散策路となっている。その途中には3つの滝をすべて望むことができるポイントもあり、その荘麗な様子に感動させられることまちがいなし。ハイキングの途中で、ガイドが「ここはかつてジョン・ミューアが住んだキャビンがあった場所だ」と教えてくれた。ヨセミテの自然保護に努めた伝説のナチュラリストも、この地で毎日、ヨセミテ滝の心地よい水音とあふれる木々の香りを楽しんだのだろうか。彼が愛したヨセミテの豊穣の森は、今も昔も変わることなく、訪れる人々を日々、受け入れている。
This story originally appeared in Papersky No. 32.
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http://archive.papersky.jp/2014/04/17/yuri-shibuya-camp4-yosemite/