はじめましての町こそ、自転車がやめられない

知らない町が、山ほどある。行ってみたい町や国が、まだまだたくさんある。生きている限られた時間のなかで、どこへ旅に出かけ何に出会うかは、本当に運命的なものなのだと、あらためて感じる瞬間が増えてきたように思う。自転車で、ニッ […]

12/30/2012

知らない町が、山ほどある。行ってみたい町や国が、まだまだたくさんある。生きている限られた時間のなかで、どこへ旅に出かけ何に出会うかは、本当に運命的なものなのだと、あらためて感じる瞬間が増えてきたように思う。自転車で、ニッポンの魅力を再発見する旅プロジェクト「ツール・ド・ニッポン」を始めてからは、特にそう感じる。
すっかり秋めいてきた10月上旬に、高知〜四万十を自転車で走る機会があった。どこかで憧れていた、いつかは行きたい四万十川へ、自分の自転車を携えて出かけることができたのも、サイクリストの山田美緒さんとの出会いがあったから。彼女が発起人となり、今年2年目を迎えた四国ディスカバリーライド。それは、約50名の参加者と一緒に四国4県を11日間かけて自転車でめぐる旅で、そのうち3連休の休日に参加できるショートトリップという選択肢が、高知だったのだ。
なぜ四国を舞台に選んだのか彼女に訊ねると、外国からやってくるサイクリストの友人へ日本のよさを伝えるのに、自転車で四国一周するのがちょうどいいと考えたからだという。たしかに、お遍路さんの文化が根づく四国には、他者を受け入れる懐の深さがある。いつ訪れても、どこへ行っても、よそ者がほっとできる。豊かな自然環境ということだけではなくて、人の多い町やお店、食べ物の味(関西風の出汁だから?)も、やさしい。それは、イベント中もずっと、訪れる各地で立ち止まって応援してくれていた町の人たちの姿を目にしていたからかもしれない。
きらきら輝いていた四万十川の流れのように、自転車で爽快に走った気持ちのいい時間。そして忘れられないのは、鰹のたたきが最高においしかったという記憶!はじめましての町を、自転車のペースで気ままにめぐる、人とふれあう、味を知る。スピードを出すのは苦手だけれど、この楽しみは、行きたい場所がある限りやめられそうにない。