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Tour de Oshima 伊豆大島をまるごと楽しむ旅へ

ツール・ド・ニッポンの2012年の幕開けとなる旅。それが、3月31日から4月1日に開催したツール・ド・オオシマだった。「そういえばここは、海を渡っていく“島”だった…」と、当たり前の事実に気づかされることになるのだけれど […]

05/25/2012

ツール・ド・ニッポンの2012年の幕開けとなる旅。それが、3月31日から4月1日に開催したツール・ド・オオシマだった。「そういえばここは、海を渡っていく“島”だった…」と、当たり前の事実に気づかされることになるのだけれど。初開催の地ということで、島の方たちの協力なしに実現できなかったであろう、大充実の2日間となった。
開催当日の強風により貨物船が予定していた港に到着せず、ライドのスタートが遅れ、コース変更を余儀なくされた。その日、高速艇は欠航になるほど、都内は相当な春の嵐だったようで、イベントを実施できたことは、もうすでに奇跡のようなことだったのだと、ただただ感謝している。
初日に自転車で走った距離は、西側の元町港から南端の波浮港まで約20km。遅れてやってきた貨物船で島を一緒に旅した自転車BRUNOも、参加者から“もっと乗りたかった”という声があがるほど。ただ、その判断が功を奏し、ゴールの波浮港へ到着した直後にシャワーのような雨が降ってきたのだから、本当に幸運だったのだと思う。自転車を降りた後は評判の大関寿司で、島のご馳走べっこう寿司を堪能。港で干物づくりワークショップを楽しみ、雨のなか車で民宿・朝海館へ移動。朝一番で立ち寄るはずだった町営牧場ぶらっとハウスの手づくりアイスで大島ライドは無事に終了した。
その夜の「大島まるごと! いただき祭」では、代々木上原のインディーズ弁当で話題のchioben/山本千織さんをお招きし、島の食材を使った新しいグルメ&島民の料理自慢のおばちゃんたちとの味の競演が実現。翌日は、裏砂漠と三原山へ出かけ、それぞれにガイド役を務めてくださった島民の皆さんと参加者が、じかに触れあうことができた。大島の人たちのあたたかさに包まれ、あらためてその“ふれあい”こそがツール・ド・ニッポンで大切にすることだと思った。
PAPERSKY #38 掲載