ケーララ発祥のマーシャルアーツ「カラリパヤット」

インドに古代から伝わる武術カラリパヤットは、ケーララ発祥。伝説によると、南インド出身の禅僧達磨が中国へと渡ったときに、少林寺に禅と拳法を伝えたとされているため、アジア武術の元祖と呼ばれることもある。州都トリヴァンドラムに […]

10/29/2012

インドに古代から伝わる武術カラリパヤットは、ケーララ発祥。伝説によると、南インド出身の禅僧達磨が中国へと渡ったときに、少林寺に禅と拳法を伝えたとされているため、アジア武術の元祖と呼ばれることもある。州都トリヴァンドラムにある海外からも学びに来るという道場『ダヌルヴェーダ』へ行った。先生のアンビレシャさんは、ケーララ州でカラリパヤット大会のチャンピオン。「カラリパヤットは憧れの存在で、いつも友だちとカラリごっこをして遊んでいたよ」とこの武術の見近さを教えてくれた。
もともとは古代インドの戦闘法として生まれたカラリパヤットは、素手による拳闘だけでなく、短棒、長棒、剣、盾、槍などの武器を使った格闘術のほか、効率的に制御するための身体術など、さまざまな側面をもつ。象や馬、虎、蛇、ライオン、猫など、全身を使った動物を模したポーズは動くヨガのようであり、武器を用いて、回転したり飛んだり、ふたりひと組で呼吸を合わせながら繰りだされる技は舞踊のような優雅さがある。実際、身体表現の訓練としてもおこなわれてきた歴史もあり、現在でも、俳優やダンサーなど、舞台芸術に携わる人も多く学ぶ。
また、マルマン医療という古来の医術と結びつき、蘇生術とともに、心身ともに健康な状態でいられるようにヒーリング技術も発達した。アーユルヴェーダで用いられるシロダーラや、天井からぶらさがるひもにつかまって全身を踏みほぐすウルチリもカラリパヤットの技術を取り入れたものといわれている。イギリス統治時代、反乱を恐れた政府によって御法度となり一時は衰退したが、現在では、ケーララ人の誇りとして多くの人が道場へと通う。
Dhanurveda 
Light House Beach, Kovalam
Trivandrum, Kerala
TEL: +91 980 530 4228
www.dhanurvedam.com
This story originally appeared in Papersky No.39.