鳥羽から伊勢へ。古の、祈りの心にふれる旅へ

9月最後の週末に開催した、秋のツール・ド・ニッポン。旅先は、三重県の伊勢鳥羽へ。鳥羽や志摩などでとれた海産物を、伊勢の神宮へ奉納した……そんな歴史を思いながら、鳥羽からの伊勢詣りサイクリングがスタートした。 迎えた朝はあ […]

10/14/2015

9月最後の週末に開催した、秋のツール・ド・ニッポン。旅先は、三重県の伊勢鳥羽へ。鳥羽や志摩などでとれた海産物を、伊勢の神宮へ奉納した……そんな歴史を思いながら、鳥羽からの伊勢詣りサイクリングがスタートした。
迎えた朝はあいにくの雨。でもこれも、鳥取篠山でもおなじみの、ツールド恒例。必ず晴れる!そう信じる心が、いつもどおりの晴れをもたらすことになるわけですが……とにかく雨のなか、鳥羽の駅前を出発。まず訪れたのは、神宮を構成する125社のうち、鳥羽市に唯一鎮座する神社、赤崎神社(通称:赤崎さん)。安全祈願の祈りのあとは、さっそく訪れる朝熊(あさま)の山道へ。自転車に不慣れな人も多いツール・ド・ニッポンですが、おのおののペースで、みんな歯をくいしばってよく頑張りました。難なくクリアし、その先は一路、夫婦岩で有名な二見浦へ。
二見は神宮のお膝元という立地もあり、古来から禊の場とされていた場所。神宮参拝の際に心身を清めていたこの地で、一行は腹ごしらえ……をふくめ、特別な場所を訪れました。明治期に、神宮参拝の際の賓客の休憩・宿泊施設として建てられた賓日館。当時の面影を残しながら、昭和期まで増改築を重ねている重要な文化財を、事務局長の山本さんに丁寧にご案内いただきました。美しく整えられた庭ごしに波の音をききながら、二見名物の貝ごはんに舌鼓。ホッとひと休みのあとは、いよいよお伊勢詣りの午後へと続きます。
海風を感じながら走りはじめて程なくして、御塩殿(みしおどの/みしおでん)へ到着。『PAPERSKY』7月号の伊勢・鳥羽の記事でも紹介したように、ここは、神宮で日々おこなわれる神事に欠かせない《塩》をつくる施設を備えた神社。静かな木立のなか、厳かな雰囲気を味わい、そこから1kmほどの場所にある塩田を横目に見ながら、伊勢の台所といわれる河崎の、趣ある町並をぬうように進んで、まずは外宮へ。そこで待っていてくださったのは、外宮の参道にある刃物店《伊勢 菊一》や《金近》を拠点に、伊勢にのこる大切なニッポンの心・文化を継承・伝える活動を続けている山本武士さん。神宮をお詣りしたことがある人は多くても、きちんと神宮のお話を聞きながらめぐる機会はとても貴重な体験。山本さんのお話に、くいいるように聞き入りながら、神聖な場所をみんなでじっくりお詣りすることができました。
さて、このころにはすっかり晴れて、汗ばむほど。外宮のあと目指すは、赤福の本店! ということもあって、参加者の心は“赤福氷”に奪われていたわけですが、9月末までしかいただけないということもあって参加者のほとんどが氷をペロリ。旅のシメは、こちらも山本さんの案内で内宮をじっくりお詣り。爽やかな秋晴れの空のように、一行の心もすっかり晴れたような表情のまま、無事に一日を終えることができました。雨から快晴へ、伊勢の神さまを感じながらめぐった1日は、やっぱり自転車らしく、晴れも雨も、その恩恵も、肌と体と心で感じることのできるツアーとなりました。
そうそう。忘れてはならない道中のサプライズ! 『PAPERSKY』誌面で紹介していた「旭湯」館長の酒徳覚三さん。道中、旭湯の前を走り抜ける参加者のために《歓迎!ツール・ド・ニッポン》の看板をかかげるという粋なはからい!! こんなにも元気をもらうサプライズが、あったでしょうか? 町の人にも見守られ、支えられているツール・ド・ニッポン旅。次なる名古屋の旅(2016年3月開催予定)の下見旅はもう、10月にはじまっています! “こんな名古屋もあったんだ” そう思ってもらえるようなサイクリングは、いつもより少し長めの距離を、参加者のみなさんとじっくり楽しめるプランにしようかなぁ、と企み中です。こちらもお楽しみに!
ツール・ド・ニッポン in 伊勢&鳥羽の様子を、meme paperでアルバムを作成していますのでよろしければこちらをどうぞ!
http://www.memepaper.jp/page/paperskymagazine
サイクリング前日のクルージング&フィッシングを楽しんだ答志島については、以下のリンクからどうぞ
答志島におとずれる、1年に一度のお祭り「神祭」
http://archive.papersky.jp/2015/03/19/toba-1/
鳥羽・答志島の《蒼》を感じる、新しいフィールドへ
http://archive.papersky.jp/2015/03/30/toba-2/