今、南アルプスがおもしろい|PAPERSKY mountain club

標高日本第二位の北岳をはじめ、甲斐駒ケ岳、赤石岳などの名山が連なり、9座の3,000m峰を有する南アルプス。森林限界が高く、広大な深い森に覆われているためアプローチしにくい山域も多い。ひとつの山が大きいため、縦走するには […]

06/16/2014

標高日本第二位の北岳をはじめ、甲斐駒ケ岳、赤石岳などの名山が連なり、9座の3,000m峰を有する南アルプス。森林限界が高く、広大な深い森に覆われているためアプローチしにくい山域も多い。ひとつの山が大きいため、縦走するには相応の体力が必要でもある。北アルプスと比べて華やかさに欠けるし大きな山小屋がなく登山者は少ないけれど、それゆえ静かな登山がたのしめる南アルプスは、昔から玄人登山者に愛され続けてきた。
山深い南アルプスにあって首都圏からもっともアプローチしやすいのが、薬師岳、観音岳、地蔵岳の鳳凰三山だろう。歩きやすいなだらかな稜線に続く白い花崗岩の巨岩とハイマツ。地蔵岳の頂上に聳える、鳳凰の嘴とも蓮の花とも思える岩峰オベリスクは麓の町からもよく見え、鳳凰三山を代表する風景である。通常は1泊2日で歩けるため週末の山旅にも最適だ。地蔵岳頂上から少し下った鳳凰小屋では、山小屋スタッフとワイン好きなソムリエが選び抜いた極上の日本ワインを取り揃える。毎月ごとに違う銘柄のワインがたのしめ、ワインを飲みに山に来る、なんていうのも素敵な週末の過ごし方。
関西方面からの登山口となるのは北沢峠。峠に建つ長衛荘は、昨年山小屋の名前を一般公募し「北沢峠 こもれび山荘」として新しくスタートした。自慢のスープカレーなどが人気の山小屋で、山ムービーの上映会を行なうなど南アルプスに新しい風を送り込んでいる。今年はどんなイベントが開催されるか、今からたのしみである。
さて、そんな南アルプスが国立公園に指定されてから、今年でちょうど50周年。山麓の市町村や登山口では記念イベントも企画されるという。八ケ岳や北アルプスを歩いて経験を積んだ若い登山者が少しずつ南アルプスに来るようになったという話も聞く。今年は昨年以上に南アルプスを訪れる登山者が多くなるだろう。50周年という節目、今年は南アルプスから目が離せない。