小豆島遍路 Day7 | “日本の原風景”、千枚田の里山で7日間の旅を終えた

いよいよ最終日。今日は島のほぼ中央、肥土山・中山地区の田園風景を歩く。迎える案内人は、2012年に肥土山地区で新規就農した三村拓洋さん・ひかりさん夫妻。拓洋さんの祖父が暮らしていたこの集落で、古民家をリノベーションしたカ […]

07/13/2017

いよいよ最終日。今日は島のほぼ中央、肥土山・中山地区の田園風景を歩く。迎える案内人は、2012年に肥土山地区で新規就農した三村拓洋さん・ひかりさん夫妻。拓洋さんの祖父が暮らしていたこの集落で、古民家をリノベーションしたカフェ「HOMEMAKERS」も営んでいる。
小豆島で唯一、海の見えない地域であるこのエリアには、「農村歌舞伎」や「虫送り」といった大地とのつながりを感じさせる伝統文化が、千枚田の景色とともに今も変わらず受け継がれている。農村歌舞伎は江戸時代から続く神社への奉納歌舞伎で、地元民自らが役に扮し、歌舞伎の名場面を再現するというもの。現在でも年に一度、中山、肥土山それぞれの集落で当番を決めて行われているそう。
スタートは第43番霊場の浄土寺。過去に2回、「女子へんろ」に参加しているひかりさんも、自宅近くのこのルートを歩くのは初めてだとか。浄土寺から霊水で知られる湯舟山へ、そして夏には子どもたちの奉納相撲が執り行われる栂尾山へ。急な斜面に築かれた千枚田を眺めながら札所をまわる。聞けばこの千枚田、南北朝時代から人力で石を積み上げ、少しずつつくられたものだとか。そこへ山から殿川の清流が注ぎこみ、800枚もの田んぼを潤してきた。700年前から変わらず続く農村の営みに、しばし驚嘆する。
肥土山・中山地区を抜けて黒岩を通り過ぎ、上庄へ。小さな堂をいくつもまわり、ゴールの総本院が近づく。長いようで短かった1週間、思い返すのは風に揺れる軒先のそうめん、夕日に染まる路地裏、穏やかな住職とのおしゃべり……、歩く速度だからこそ見つけられた景色ばかりだ。
7日目。小豆島を一周ぐるり、88カ所遍路の旅、結願。
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