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故郷が紡いだ新しいニットのかたち

アパレルブランドALOYEの創設メンバー中沢理洋、佐藤 寛、西 崇徳は、同じ町で少年時代を過ごした幼馴染みでもある。彼らの故郷は、新潟県加茂市。多雪地帯に咲く花、雪椿が群生していることで親しまれ、産業では木工、金属、革製 […]

08/01/2014

アパレルブランドALOYEの創設メンバー中沢理洋、佐藤 寛、西 崇徳は、同じ町で少年時代を過ごした幼馴染みでもある。彼らの故郷は、新潟県加茂市。多雪地帯に咲く花、雪椿が群生していることで親しまれ、産業では木工、金属、革製品などが盛んだ。なかでも有名なのは「桐たんす」。その技術と品質は全国的に高い評価を受けている。
この加茂市も含む新潟県中越地方は、古くから日本有数の繊維やニット、織物が盛んな地域としても知られている。各地域ともに後継者問題を抱えつつも、今もまだ大手アパレルメーカーからの強い支持を受けながら、町に点在する小さな工場が無数の商品を日々生産している。
ALOYEの3人は、幼い頃からどこかで自分たちの故郷が繊維の町だということを、日々体感しながら暮らしてきた。「いつか地元で商品を作ってみたい」。ゆえに2011年、東京でALOYE設立当初からそう願うことは、彼らにとってごく自然な流れだった。
「ALOYEのような若い世代が県外に出て活躍しながら、そこで地元に愛を感じて、地元で何かをやりたいと言う。僕と世代も視点も違うと、地元に対する印象もこんなにも変わるんだ!という新鮮さがありました。すぐに何か一緒にやりたいですねって、お話して」。
そう語るのは、加茂市発のファクトリーブランドG.F.G.S.代表であり、自身の実家も縫製業(小柳メリヤス)を営んでいる小柳雄一郎さん。2013年、中沢が加茂に暮らす知人からG.F.G.S.の存在を伝え聞いたことがきっかけとなり、G.F.G.S.に関心を抱いた3人は、その年の夏には小柳さんに会いに行った。
「町内生産」とも言える距離感で地元の工場に協力をしてもらいながら、有害な化学薬品を一切使っていない、ピュアオーガニックコットン100%のカットソーを作っているG.F.G.S.。実際見て触れてみるカットソーは、セーターのような生地感ながら、つっぱり感のない柔らかな風合いがとても気持ちいいものだった。そして小柳さんの人柄が実に面白い。映画や音楽に造詣が深く、何より洋服が大好きという小柳さんに共感した3人は、すぐに別注アイテムの展開を相談。こうして話は早々に展開しながら、ALOYEの2014年秋冬コレクションにおいて、ALOYE × G.F.G.S.によるコラボレーションアイテムが発表されることになった。
また、このスペシャルな企画には続きがある。ALOYE×G.F.G.S.×PAPERSKYのトリプルコラボレーションの実現だ。中沢は言う。
「去年の夏くらいにルーカスさんとお話して、ALOYEとPAPERSKYとのコラボ商品の話が持ち上がりました。そこで僕たちはPAPERSKYのコンセプトに共鳴するようなアイテムは作れないだろうかと考えていたんです。ちょうどそれとは別に秋冬の企画としてG.F.G.S.とのコラボレーションも具体的に進行していたので、この一環として商品を作ったら、PAPERSKYらしい地域に根ざした物語のある商品になるとでは、と思いついて、ルーカスさんに提案しました」。
こうして完成したのが、ALOYE × G.F.G.S. × PAPERSKYによる〈ロングスリーブコットンニットTシャツ〉。PAPERSKYのアイコンが編まれているのが愛らしいポイントだ。
その土地が営んだ技術と知恵を活かして、顔の見えるものづくりをすること。その魅力が、このアイテムからは透けて見える。加茂という町が育んだ文化を、この機会にぜひ身に纏って感じて欲しい。
text:Nanae Mizushima

<以下商品情報>
商品名:ALOYE x G.F.G.S. x PAPERSKY ロングスリーブコットンニットTシャツ
サイズ:XS、S,、M,、L、XL(XSのみレディースパターン、S〜XLはユニセックスパターン)
素材:綿 100%
定価:¥11,000(税別)
9月中旬よりPAPERSKY STOREにて発売予定 store.papersky.jp
8月17日までALOYEウェブサイトにて先行予約を受付中 http://aloye.jp/news/aloye-x-g-f-g-s-x-papersky
予約特典:PAPERSKY本誌、G.F.G.S.マガジン