ALOHA | 愛すべきものを共有する | Retreat Style no.5

「ハネちゃん」こと、カウハネホノカヴァイラニさんは、モロカイ生まれのハワイアン。母は伝統工芸ラウハラのマスター、祖父はストーンカービングの人間国宝で、自身は伝統のフィッシュポンド(養殖池)を受け継ぐ家系の16代目にあたる […]

07/17/2018

「ハネちゃん」こと、カウハネホノカヴァイラニさんは、モロカイ生まれのハワイアン。母は伝統工芸ラウハラのマスター、祖父はストーンカービングの人間国宝で、自身は伝統のフィッシュポンド(養殖池)を受け継ぐ家系の16代目にあたる。クプナ(祖先)との対話を何よりも大切にするハネちゃんは、過去から未来へアロハスピリッツをつなぐ代弁者。ハワイ島とモロカイ島の神聖なスポットを巡って植物、歴史、文化をたどるガイドとしても活躍している。
そんなハネちゃんが連れて行ってくれたのが、カメハメハ大王生誕の地に近いモオキニ・ヘイアウ。ハワイ諸島で最も古くて神聖なヘイアウ(神殿)で、ハワイアンにとっての聖地でもある。ハワイ四大神のひとり、戦いの神クーを祀った生贄(ルアキニ)の神殿だ。バナナやココナッツ、サメなどが捧げられることが多かったが、ときには人間も供えられた。生贄は恐ろしいものではなく、肉体の生の終わり、より高みにある精神的な生の始まりと捉えられていたようだ。
「ハワイの人は万物に生命力、つまりマナが宿ると信じている。日本の“やおよろず”に似ているよね。マナとは愛であり、神から贈られたギフトでもある。ハワイ人はマナを解する繊細な五感に恵まれたんだ」
ハワイ人の精神の根底には自然崇拝があり、繊細な五感で自然に宿るマナを慈しんだ。カウアカニ・レフアは、ヒロにだけ吹く風のこと。ワイメアの激しい風雨はキプウプウという。ジンジャーの花が雨に濡れたさま、濡れた花のにおい、そうした情景を詩に歌い、フラで表現した。
「マナに限らず土地も空気もアイデアも、愛すべきものをみんなで共有する。その精神こそ、アロハの真髄なんだよ」
 
» PAPERSKY no.56 HAWAII | RETREAT Issue