広島県尾道市と愛媛県今治市の6つの島々を7つの橋で繋ぐ「瀬戸内しまなみ海道」。ここには美しい多島美が広がっていて、それぞれの島には独自の文化と営みが根付き、自分の夢を叶えるために暮らしている人がたくさんいる。
この土地でPAPERSKYは、“Dreamy”な人たちに話を聞き、そのストーリーを「PAPERSKY no. 69 SHIMANAMI Dreamy」に詰め込んだ。そして、誌面に登場した人たちが一堂に集まるイベントとして、「Little Local Market – SHIMANAMI -」を生口島(広島県尾道市)の複合施設「SOIL Setoda」と共に開催した。
「Little Local Market – SHIMANAMI -」に参加したのは、PAPERSKYを含め、27のブランドやクリエイター、作り手たち。環境再生型農業を確立するために、豚や鶏、羊などを飼育し、資源を循環させながら野菜を育てている農家もいれば、ポリネシアの伝統的な船をオマージュしたカタマランヨットを自作し、セーリングカルチャーを広めている船大工もいる。
他にも、生口島に生まれて一度は島を出たものの、実家の柑橘農家を受け継いでいる人もいて、猪のハンターをしながら、森から受け取れる豊かさを広めている移住者もいる。それぞれのやっていることは違う上に、育ってきた環境も違うかもしれないが、PAPERSKYの視点から言うと、みんなが夢に向かって進んでいる人たちだ。
ただし、そのような共通点があったとしても、彼らがひとつの場所に集まって何かをすることはない。お互いの名前は知っていても、実は会ったことがないというのがほとんどだ。「Little Local Market – SHIMANAMI -」は、イベントに来ていただいた人に楽しんでもらうことはもちろんだが、これをきっかけに横の繋がりが生まれることも期待している。
実は、この「Little Local Market」の開催は2回目。1回目は2021年5月に「PAPERSKY no. 64 KOCHI Modern Nomad」を発売した時で、同じように誌面に掲載した人たちが集まるイベントとして企画した。
主な内容は、釣ってきた魚をゲストとして招待した料理人に調理してもらい、それを食べられるというもの。実際にイベントを開催してみた結果、お客さん、出店者、どちらからもポジティブなフィードバックをもらうことができたため、現地コーディネーターの力を借りて「Little Local Market – SHIMANAMI -」を企画することになった。
今後PAPERSKYは、これから特集を組むだろう地域で「Little Local Market」を開催していきたいと考えている。また、「Little Local Market」に関わる人たちにとって楽しいイベントになり、その輪を大きくし長く続けていくためにも、ぜひたくさんの人に関わってほしいと考えている。