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Japanese Local Cuisine

大豆うどん(広島県)

minokamo

料理家・写真家のminokamoさんが、日本各地で出会った郷土料理を、レシピと共にご紹介。それぞれの地域で大切に受け継がれてきた料理には、土地の風土や暮らしの知恵が詰まっています。この先もずっと残していきたい “ニッポンのお母さんの味” を、ぜひお試しください。美味しく、楽しい時間となりますように。

03/25/2022

材料(2人分)

大豆 … 100g
水 … 1000ml

干し椎茸 … 大1個 または 中2個
水 … 600cc(干し椎茸 戻し用)

油あげ … 1枚
人参スライス … 4枚(かまぼこでも可)
万能ねぎ … 適量

A(油揚げと干し椎茸 味付け用)
・水 … 50cc
・醤油 … 大さじ1
・みりん … 大さじ1

B(うどん汁用)
・椎茸だし … 400cc(足りない時は水を足す)
・大豆煮汁 … 100cc
・醤油 … 大さじ2
・みりん … 大さじ3

うどん麺 … 160g〜200g程(ゆで麺でも可)

※大豆は少量だと煮づらいので4人分ほどあります。余ったら醤油などかけたりサラダに入れたりして美味しくいただきましょう。



作り方

1. 大豆は1000ml(分量外)の水に一晩つけたらザルにあけて水を切る。鍋に1000mlの水と大豆を入れて加熱、沸騰したら弱火にし、時々アクを除きながら、柔らかくなるまで煮る。大豆が煮汁から顔を出したときは水を付け足す。干し椎茸は水600ccにつけて戻し4等分か千切りにカットする。万能ねぎは小口切り、油揚げは食べやすい大きさにカットする。

2. 小鍋にAと干し椎茸、油揚げを入れ水分がほぼなくなるまで煮たら火を止めて置いておく。

3. たっぷりのお湯でうどんを表記時間湯でてる間に、うどん汁を作ります。鍋にBと人参を入れ、ひと煮立ちさせたら丼に入れ、茹でたうどん、椎茸、お揚げ、ネギ、人参、大豆を乗せて出来上がり。

大豆うどんが郷土食だという、瀬戸内海にある広島県の江田島で初めていただいた時は、予想以上に大豆がたくさん入っていて驚きました。うどんと大豆、初めての組み合わせでしたが、島の人たちにとっては日常食。江田島が稲作に向いてなく、大豆の栽培が盛んだったことから生まれました。今では大豆栽培は少なくなりましたが、島には醤油屋や豆腐屋さんがあり、その名残があります。大豆うどんは親戚が集まったときなどに、手打ちにして出していました。うどん以外に、大豆そうめんもあり、夏は冷やしていただくこともあります。

出汁は大豆の煮汁を入れているのも特徴で甘めの醤油味。大豆の煮汁は、ほんのり甘みを感じ大豆の風味がして、うどん汁に入れるとまろやかなになり「ぶちうまい(とても美味しい)」です。島ではかまぼこ、油揚げ、ねぎ、椎茸などが入り、地元の食堂や豆腐屋さんで提供されています。

このうどん、大豆は箸で取りづらいので、レンゲの用意がおすすめです。大豆を沢山いただくと、良たんぱく質がとれて栄養的にも良いですね。島の特産は、牡蠣やみかん、オリーブオイルもあります。島に伺ったときには、うどんと共にぜひ。


minokamo | 料理家、写真家
岐阜県出身。子供の頃、祖母と楽しく作った料理の思い出が料理活動のきっかけ。「ひと皿」の中にも、風土・歴史・暮らしが詰まっている各土地の料理を取材、執筆、アレンジなどしている。minokamoが各地の家庭訪ね料理をまとめた「料理旅から、ただいま」(風土社)発刊中。