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景勝地・瀞八丁の歴史を受け継ぐ「瀞ホテル」

吉野熊野国立公園を代表する景勝地・瀞八丁の中心に建つ、築100年以上、開業96年の元旅館「瀞(どろ)ホテル」。先代の息子夫婦が歴史ある瀞ホテルを受け継ぎ、今年6月、食堂・喫茶として営業を再開した。本館の建物は奈良県、別館 […]

11/08/2013

吉野熊野国立公園を代表する景勝地・瀞八丁の中心に建つ、築100年以上、開業96年の元旅館「瀞(どろ)ホテル」。先代の息子夫婦が歴史ある瀞ホテルを受け継ぎ、今年6月、食堂・喫茶として営業を再開した。本館の建物は奈良県、別館を和歌山県に構え、対岸に三重県を望む、建物と自然が絶妙な景観を織りなす場所。大正6年「あづまや」として開業し、山で切り出した材木で筏を組んで運ぶ「筏師(いかだし)」のための宿だったという。その後に「招仙閣」と名を変え、昭和初期には「瀞ホテル」という呼称が用いられていた。当時は、他の宿屋も多数存在し、宿泊地としての賑わいを見せていたが、戦後、多くの宿屋は取り壊され、現在、建物は当館のみとなり、筏宿の歴史を唯一とどめている。
この度の再開に向けて、水害により傷んだ建物を修復しながら、自分たちの手で一から改装。現在、宿泊の受け入れはしていないが、食堂・喫茶として、先代から継承した居心地・雰囲気・佇まいを伝えている。食事メニューは、「本日のごはん」という定食と「おかずマフィンのセット」の2種類。喫茶メニューは、コーヒーや紅茶、和歌山みかんジュース、自家製ジンジャーエール等の飲み物のほか、レアチーズケーキ、スコーン、焼き菓子などがあり、新たなカフェメニューで人気を集めている。メニューは今後も追加されていく予定だという。訪れるお客の中には、50年前に宿泊したという90歳の人や、30年ぶりに訪ねたという人もいるといい、瀞ホテルの歴史の長さを伝えてくれる。生まれ変わった「瀞ホテル」は、遠方から訪れる旅行客をはじめ、地元の人々にとっても新たな集いの場所となっている。
食堂・喫茶 瀞ホテル
〒647-1581 奈良県吉野郡十津川村神下405
http://dorohotel.jp/
https://www.facebook.com/dorohotel.jp?fref=ts