Connect
with Us
Thank you!

PAPERSKYの最新のストーリーやプロダクト、イベントの情報をダイジェストでお届けします。
ニュースレターの登録はこちらから!

Japanese Local Cuisine

芋もち(北海道)

minokamo

料理家・写真家のminokamoさんが、日本各地で出会った郷土料理を、レシピと共にご紹介。それぞれの地域で大切に受け継がれてきた料理には、土地の風土や暮らしの知恵が詰まっています。この先もずっと残していきたい “ニッポンのお母さんの味” を、ぜひお試しください。美味しく、楽しい時間となりますように。

12/01/2022

材料(小10個分)

じゃがいも … 中2個(計300g) 
片栗粉 … 大さじ3
バター … 15g
醤油 … 大さじ1



作り方

1. じゃがいもは皮をむいて4等分にカットして鍋に入れ、じゃがいもが半分隠れる高さの水を入れて蓋をし、強火で加熱し沸騰したら弱めの中火にし竹串が通るまで蒸し煮する。(加熱時間は水がほぼなくなり、10分が目安) 

2. お湯が残っていたら水分を切り、じゃがいもが熱いうちにつぶし、冷める前に片栗粉を混ぜ、さらに手でひとまとまりになるまで練る。生地を棒状にし10等分に輪切りにする。手でちぎり丸めて、平らに仕上げてもよい。 

3. フライパンにバターを入れて加熱し、中火で両面香ばしくなるまで焼く。半量は器に盛り塩をかけてバター(分量外)をのせ、残りはフライパンに砂糖醤油を入れ混ぜ火を止めて器に盛ったら出来上がり。

北海道の旅で出会った、芋もち。とある店で、窓から広がる牧場景色を眺めながら、ほくほくもっちりした芋もちを食べる、それはもう贅沢な時間でした。もともと北海道では、今と違いお米が育ちづらかったため、江戸時代に入ってきたじゃがいもや、とうもろこし、かぼちゃが主な作物でした。アイヌたちは、雑穀とウバユリの根の澱粉で作ったシト(団子)をハレの日などに作っていましたが、じゃがいもが手に入るようになると、じゃがいもでイモシトを作るようになりました。その後、北海道にきた移住民も芋もちを作り、正月の餅代わりにもしていました。

芋もちは、かぼちゃで作ることもあり、冷凍にしておき、焼けばすぐ食べれるようにしているご家庭も多いです。友人のお母さんは、南瓜にレーズンを入れていました。芋もちは、甘タレが多いですが、塩とバターや、鍋に入れても美味。おやつに、軽食、おつまみにもなり、なにかと重宝する一品です。


minokamo | 料理家、写真家
岐阜県出身。子供の頃、祖母と楽しく作った料理の思い出が料理活動のきっかけ。「ひと皿」の中にも、風土・歴史・暮らしが詰まっている各土地の料理を取材、執筆、アレンジなどしている。minokamoが各地の家庭訪ね料理をまとめた「料理旅から、ただいま」(風土社)、新刊「粉100、水50でつくる すいとん」(技術評論社)発刊中。