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雪山登山へのワンステップ、八ヶ岳

登山を始めて数年、雪山トレッキングは何度か経験し、そろそろピッケルとアイゼンを使った本格的な雪山登山にチャレンジしたいと考えている人も少なくないだろう。雪山登山には夏山にないリスクが伴う。しかしなにが危険なのかを認識して […]

12/27/2012

登山を始めて数年、雪山トレッキングは何度か経験し、そろそろピッケルとアイゼンを使った本格的な雪山登山にチャレンジしたいと考えている人も少なくないだろう。雪山登山には夏山にないリスクが伴う。しかしなにが危険なのかを認識して対処すれば危険は減らすことができる。それは雪山に限らず登山においてもっとも重要なことのひとつである。
雪山登山でおすすめなのが、レベルに合わせてさまざまなルートを選ぶことができる八ヶ岳だ。通年営業の小屋が多いし比較的晴天の日が多い。バスによるアプローチのよさも冬の八ヶ岳に多くの人が訪れる理由。ただし3,000m近い雪山である。風が強く、気温はかなり低くなる。気軽に入山できる半面、遭難事故が多い山域でもある。細心の注意と準備が必要なのは言うまでもない。
そんな八ヶ岳のなかでも初めての本格的な雪山登山に適した山が東天狗岳(2,640m)である。斜面はそれほど急ではないし、岩の露出もほどほど。歩行距離が短く、ベースとなる黒百合ヒュッテは通年営業なので心強い。東天狗岳が初めての本格的な雪山登山にうってつけである理由だ。黒百合ヒュッテまではスノートレッキング。その先が岩の露出した雪面となり、ピッケルとアイゼン(12本爪アイゼンなど前爪のあるもの)の世界になる。アイゼン歩行に慣れていないと爪を岩場やパンツの裾に引っ掛けて転倒、滑落する危険性が高い。ピッケルとアイゼンを持っていればよいということではなく、それらを使いこなす歩行技術も必要だ。
初心者だけで行くのはリスクが大きい。しかし経験者がいれば、あるいはガイド登山に参加すれば、冬の東天狗岳に登るのはそれほど困難ではない。その次は硫黄岳、赤岳へと場数を踏んでいこう。真っ白い雪と静寂に包まれた冬の山。夏とはまったく違う山の表情に出会えるはずだ。