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ふたつの島でつくられるチョコレート

アフリカ大陸の南東にある大きな島国、マダガスカル。ユニークな形のバオバブの木や、原産のワオキツネザル、ラフィアで編まれたカラフルな籠などで知られている。日本からも遠く、気軽に旅ができる場所ではないだけに、憧れの島でもある […]

07/23/2018

アフリカ大陸の南東にある大きな島国、マダガスカル。ユニークな形のバオバブの木や、原産のワオキツネザル、ラフィアで編まれたカラフルな籠などで知られている。日本からも遠く、気軽に旅ができる場所ではないだけに、憧れの島でもある。昨年、マダガスカルでコーディネートなどの仕事をする方から「高知県発の、マダガスカル産のカカオと高知の食材を使ったBEAN TO BARチョコレートをつくりたいから手伝ってほしい」と連絡があり、それはおもしろそう!と思いさっそくお話を伺った。日本に大量輸入されるカカオは、主にガーナやコートジボワール、ベネズエラ、エクアドルから船による輸送で届くが、ここではマダガスカル産の有機栽培カカオ豆を空輸して仕入れるという。
人工的な甘味料は使わず、高知県黒潮町の黒糖を使い、いの町の生姜や馬路村の柚子、田野町の塩などで味や香りのバリエーションをつけている。ひと口食べると、カカオのビターさと黒糖のコクでそれだけで元気が出るのだが、加えて生姜や柚子、塩も加わるのでよりいっそう美味しい。サーフィンの前や、ナッツやドライフルーツを混ぜて山の行動食にもよし、カロリーが気になるふだんのおやつにも最適。
“トレーサビリティ”(食の安全を確保するために、栽培あるいは飼育から加工・製造・流通などの過程を明確にすること)と、 “フェアトレード”(原料の生産者の健康、経済、環境保全を支援すること)を重点に置いて、品質のよいカカオづくりをしている。パッケージの包装紙はバナナ繊維からつくったり、チョコを入れる袋も土に還るECO素材を使うなど、かなりの徹底ぶり。製造工程でいちばん手間のかかる作業は、焙煎したカカオ豆の殻剥き。製造所では1時間半の殻剥き手伝いでチョコレートがもらえる嬉しいシステムも、ある意味、フェアトレード。はるかアフリカの島で素材をつくる人やそれを手にして食べる人、地球にとっても気持ちのいいチョコレート、「CHOCOZEYO」(チョコゼヨ)はまだまだ始まったばかり。私が何をお手伝いしたかというと、レシピではなくパッケージイラスト。いつか憧れのマダガスカルへの旅へ行けたらならば、バオバブの木の下でワオキツネザルと遊びたいな、という密かな想いも込めて。
チョコレート工房 Chocozeyo
www.chocozeyo.com