創業40年のバックパックブランド|PAPERSKY mountain club

2017年、グレゴリーは創業40周年を迎えた。バックパック界のロールスロイス。高峰への遠征を支え、多くのバックパッカーから絶大な支持を得てきた。その人気は今も変わらず、トレイルランニングやファストパッキング、デイリーユー […]

06/14/2017

2017年、グレゴリーは創業40周年を迎えた。バックパック界のロールスロイス。高峰への遠征を支え、多くのバックパッカーから絶大な支持を得てきた。その人気は今も変わらず、トレイルランニングやファストパッキング、デイリーユースやトラベルなど幅広いユーザーに愛されている。
先日、原宿のグレゴリーストアで『グレゴリー展 40 YEARS ON THE TRAIL』が行われた。初期の貴重なモデルから現行モデルまでが当時のエピソードとともに展示され、40周年記念の限定モデルも販売されていた。
私が学生のころは高価すぎて手が出なかった。大学1年の春、友人が大型モデル「パリセード」を買ってきたのには驚き、思わず「いいバックパック持ってるなぁ」とつぶやいた。自分は中学時代から使い続けているへたれたバックパック。単純に羨ましかった。
会社を辞め、フリーランスの山岳ライター&イラストレーターになったときに真っ先に買ったのが「パリセード」だった。容量80L。これがあればどんな長期取材でも行けると思った。現在、縦走で使っているのは「バルトロ65」。昨年の栂海新道も一緒に旅した。
けっして軽量ではない。けれど、衣住食をつめ込んで、一歩一歩山を旅するには信頼できる相棒だ。「パックは背負うのではなく着るものだ」と創業者のウェイン・グレゴリーが言うように、背負ったときのフィット感は抜群。背負った瞬間に急に軽く感じるのだ。腰で荷重を支えるという、現代のバックパックの基本的な考えかたを提唱したのもグレゴリーである。
「グレゴリー」としては創業40年だが、ウェインによりその前身となる「サンバード」社が設立されたのは1970年である。泥沼化するベトナム戦争への反対、カウンターカルチャーの流れを汲む自然回帰の旅としてのバックパッキングムーブメント。そんな時代背景のなかで誕生し、進化を遂げてきた。
ザ・ノース・フェイス、パタゴニア、そしてグレゴリー。カウンターカルチャーの時代に当時の若者たちによって手探りでつくられたガレージブランドは世界的ブランドに成長し、今、半世紀を迎える。当時の時代背景や思想を知り、現代社会を省みる。それは、何かしらこれから生きるうえでの示唆を与えてくれるような気がする。