植物に命を燃やす、プランツハンター|Outdoor People in Taiwan 1

台湾の南方、屏東にある原種の植物保護を行う「辜嚴倬雲植物保護センター」のスタッフとして働く洪信介。彼は同僚たちに「地上最強のプランツハンター」と呼ばれる植物採集者だ。10歳のころから植物に興味をもっていたが、それには特に […]

07/18/2019

台湾の南方、屏東にある原種の植物保護を行う「辜嚴倬雲植物保護センター」のスタッフとして働く洪信介。彼は同僚たちに「地上最強のプランツハンター」と呼ばれる植物採集者だ。10歳のころから植物に興味をもっていたが、それには特に理由があるわけではなかった。ただとにかく植物が好きで、家の近くに生えた植物を掘り起こしては、庭に植えていたという。特別に学んだわけではないが、子どものころからの不思議な情熱が彼をプランツハンターにした。
彼はセンター内を案内しながら、いちばん好きなのは蘭とシダ類だと話す。そして、ここでの主な任務は、まだ『紅皮書』(台湾の絶滅危惧種を記載した本)に載っていない新しい植物を探すことだ、とも。
彼によれば、台湾で最も動植物が豊かで美しい地域は台東の山だそう。山に出かけて危険なことはなかったか尋ねると、スズメバチやイノシシにはよく遭遇するが、いちばん危険なのは山の天気だという。山に入る際には万全の準備をしなければならない。そう言って山で愛用するさまざまな道具やスパイクつきの長靴を見せてくれた。それらは、プランツハンターに欠かすことのできない装備だ。
センターに来てまだ1年半ほどだが、その間に幾度もインタビューを受け、彼は一躍有名になった。講座や講義の依頼も多かったが、すべて断っているという。「半分の時間を山で過ごして、もう半分をここ(植物保護センター)で過ごす。そういうふうに命を燃やす、それでいいんじゃないかな」。
洪信介 A Gae
植物を愛するプランツハンター&ハイカー。「辜嚴倬雲植物保護センター(KBCC)」のスタッフとして、台湾の原種植物の保護やリサーチを行う。
 
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