初冬のたのしみ|PAPERSKY mountain club

紅葉は終わったが、本格的な雪山シーズンはもう少し先。晩秋から初冬にかけてはちょっと中途半端な時期である。そんなシーズンに出かけたくなるのが、雪を被った高山を眺めながら歩く低山ハイクだ。 12月になれば、3,000m級の山 […]

12/12/2013

紅葉は終わったが、本格的な雪山シーズンはもう少し先。晩秋から初冬にかけてはちょっと中途半端な時期である。そんなシーズンに出かけたくなるのが、雪を被った高山を眺めながら歩く低山ハイクだ。
12月になれば、3,000m級の山々には雪が積もりだすが、低山はまだ秋の気配を残したまま。比較的容易に歩ける低山から雪山の風景をたのしめるというわけだ。秋は空気が澄み渡り遠くの山もくっきり見られる。ほかの時季ももちろんいいけれど、雪の積もった山々は理屈なしに美しい。初冬という、標高差による季節の変わりめを利用した、この時期ならではの山行である。
関東周辺だと、三つ峠をはじめとする御坂山塊の山々や山梨県の茅ヶ岳、長野県の霧ヶ峰などが挙げられるだろうが、もっと標高の低い山でもよい場所があるかもしれない。地図を眺めながらちょうどいい山を探すことも、この山行のたのしみである。標高や高山との位置関係、当日までの気候、展望がきくのかどうかなど、地図を読んで想像し、本やインターネットでリサーチしてその風景を想像する。そのような作業はたのしみであるだけでなく、山の地形や状況を自分で予想する力も養ってくれる。そして自分の「読み」が当たれば嬉しいものだしすばらしい景色に出会える。外れたとしても山行のきっかけになればそれもまたよし。
ただし12月に入ると2,000m以下の山と言えども雪が降ることが多い。下旬になれば雪山ハイクと思ったほうがいいだろう。雪山に対応する、それなりの装備と技術が必要なことは言うまでもない。
山小屋があるのならぜひとも泊まってみたい。夕日や朝日に染まる白銀の山を眺められるし、この時期は人も少なく、晩秋の静かな山の夜をたのしむことができるだろう。
今号が書店に並ぶのは11月30日だから、まさにいまがそのシーズン。今年は友人を誘って、避難小屋泊まりで出かけたいと思っている。
This story originally appeared in PAPERSKY’s ARGENTINA | ART Issue (no.43)