Day4 根室〜斜里|自然が凝縮。狭いが奥深い、知床半島を走る

4日目は、世界自然遺産の知床半島を目指す。根室から別海、野付半島、羅臼町まで一気に海沿いを走り抜け、知床峠を越えてウトロへ。ウトロという語源はアイヌ語の「ウトゥルチクシ」であり、「その間を我々が通る所」という意味をもつ。 […]

10/15/2019

4日目は、世界自然遺産の知床半島を目指す。根室から別海、野付半島、羅臼町まで一気に海沿いを走り抜け、知床峠を越えてウトロへ。ウトロという語源はアイヌ語の「ウトゥルチクシ」であり、「その間を我々が通る所」という意味をもつ。オホーツク海に延びる知床半島は、ちょうどまんなかに位置する羅臼岳を境に、東側の羅臼と西側の斜里とまったく異なる表情を見せる。この地で出会ったのは、知床山考舎のガイド、伊藤典子さん。神奈川県出身、学生時代には探検部に所属し、植物調査をしていた。大学院の研究で知床を訪れて以来、どっぷりハマってしまったという。
「知床には山があり海があり、川も森もすべてある。狭いエリアに自然が凝縮していて奥深いのが魅力です」
伊藤さんの主な仕事は、知床連山縦走路から日本百名山の羅臼岳や斜里岳、阿寒など道東の山々と自然のガイド。その他、登山道の整備やツリーイング(木登り)のインストラクターも務める。初めて来たときは、2年いたら飽きると思っていた伊藤さん。だが、暮らしてみれば2年ではとても足りず、気がつけば10年以上経っていた。
「今でもまだ興味のあることや、やってみたいことがたくさんあるんです。季節が違えば同じ場所でもまったく景色が違うので、見るものも変わってくる。知床にはシーズンオフがないので、1年をとおしても飽きることなく見どころがあるのもこの土地の魅力でしょうね」
森のなかにある桂の木の下で話を聞いていると、ときおりエゾハルゼミが大きな鳴き声で割り込んでくる。夏にはコエゾゼミが出てくるという。「ここにいると次の季節の到来が楽しみ。私はいつもワクワクしながら待っています」。
 
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