京都御所の自転車専用レーンをもう一周

京都御所の周りを行き交う自転車によって、いつのまにかできた自然の道。御所へと続く門から門へと、東西南北に走っている。砂利の上の幅わずか30cm程度の、いわば自転車専用レーンだ。坂道が少なく、街の規模もほどよい京都では、通 […]

02/10/2010

京都御所の周りを行き交う自転車によって、いつのまにかできた自然の道。御所へと続く門から門へと、東西南北に走っている。砂利の上の幅わずか30cm程度の、いわば自転車専用レーンだ。坂道が少なく、街の規模もほどよい京都では、通勤通学に自転車を使う人が多い。街の中心にある御所は、そんな自転車乗りが通り抜けるための近道。御所を囲む築地塀に沿って、西へ東へとスイスイ行き交う自転車の姿を目にする。
御所の周りは人々が自由に歩ける公園になっているのだが、砂利が敷き詰められているため自転車にとっては走りにくい。それゆえに、自転車が自転車の後を追うようにして走るうちに、いつのまにか細い道ができたというわけである。向かいから自転車が走ってきたら、牽制し合いながらもさっと道を外れ、会釈して譲り合うのが地元のマナー。ただ走るだけでも爽快で、御所のまわりをぐるぐると何度も回ってみるのも楽しい。本誌で紹介したデンマークのように、自転車専用レーンなどの整備は日本ではなかなか進まないが、人の通るところに道ができるという、本来の道のあり方を垣間見た気がした。
また、京都の街を南北に流れる鴨川沿いの道も、自転車乗りにとって便利な道。街中を通らずに南北へと移動できるので、地元では「バイパス」とも呼ばれているとか。夕暮れ時に自転車で走れば、家路を向かう仕事帰りの人や親子連れ、犬の散歩など、鴨川を背景に多くの人々が行き交う姿を目にする。
旅先で自転車に乗ることの魅力は、交通機関に頼ることなく、自分の足でスイスイと街の中を動けること。それが初めての街ならば、目に飛び込む街並みはどこも新鮮で楽しく、歩く速度とも、車の速度ともひと味違った流れるような風景は、旅の好奇心を満たしてくれるはずだ。