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和菓子で紙飛行機 京都・甘春堂

江戸後期から菓子業を営み、お寺に納めるお供物の干菓子や麩焼き煎餅を中心に作っていたという、京都「甘春堂」。その伝統的な技を現代に活かした色とりどりの和菓子は、季節を映すおもてなしの菓子として京都の人々に親しまれてきた。取 […]

10/06/2010

江戸後期から菓子業を営み、お寺に納めるお供物の干菓子や麩焼き煎餅を中心に作っていたという、京都「甘春堂」。その伝統的な技を現代に活かした色とりどりの和菓子は、季節を映すおもてなしの菓子として京都の人々に親しまれてきた。取材班が訪れたときに作ってもらったのは、ペーパースカイのロゴマークである紙飛行機のオリジナル菓子(no.23)。薄さといいシャープな折り目といい、本物の紙で作られたかのような精巧さであり、テーマカラーのスカイブルーも鮮やかに再現された。堅めの紙で折った飛行機を2枚重ねて型として、その間にもち米を使った寒梅粉と砂糖を練った生地を挟んで作ったものだ。
東店の1階奥には、和菓子の木型がずらりと並んでいて、目の前で和菓子作りの実演を見ることができる。2階の「茶房 撓(しほり)」では、和菓子を作る体験教室も開かれている。「この店の前の道は正面通りっていいますでしょ。なんの正面かっていうたら秀吉の時代に方広寺に立派な大仏殿があって、大仏の正面やったからんです」と教えてくれたご主人の木ノ下善正さん。白いコーヒーカップのように見える「西方瑠璃(さいほうるり)」や、抹茶茶碗の形をしたお菓子「茶寿器(ちゃじゅのうつわ)」など、遊び心たっぷりの和菓子をつくりだす甘春堂。その技術の精巧さはもちろん、和菓子を介したコミュニケーションの豊かさをも実感させてくれる店だ。
和菓子づくりを体験をしたルーカスは、「折り目をきれいに出すのがむずかしくて、いっぱい作ったけれどきれいにできたのは1個か2個くらい。持って帰りたかったけど壊れちゃうから、もったいないけど全部食べてきたよ。和菓子の文化は、場の話題を作ることや、遊び心を表すことをとても大事にする。だから和菓子の好きな人は、こういう課題を出すのも表現するのも本当に好きだし、挑戦することにわくわくして作ってくれた。みんなも楽しめるしね」と話した。