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カネサ鰹節商店の本枯れ鰹節|日本のつくり手 第12回

伊豆半島の西側に位置する西伊豆町田子は、江戸時代からカツオ漁で栄え、鰹節商店が40軒も並んだ「鰹の町」。田子の港にカツオ船がいなくなった現在でも、昔ながらの製法で鰹節づくりを行う「カネサ鰹節商店」の5代目、芹沢安久のもと […]

12/13/2017

伊豆半島の西側に位置する西伊豆町田子は、江戸時代からカツオ漁で栄え、鰹節商店が40軒も並んだ「鰹の町」。田子の港にカツオ船がいなくなった現在でも、昔ながらの製法で鰹節づくりを行う「カネサ鰹節商店」の5代目、芹沢安久のもとを訪ねた。
「世界一固い食品」と呼ばれる鰹節はどのようにつくられるのか。真っ直ぐ4枚におろした新鮮なカツオを、2時間煮た後、丁寧に骨を抜く。そして薪で火をおこし、焦げないギリギリの高温でじっくり燻しながらカツオの旨味を閉じ込めていく。この作業を10回ほど繰り返す中でカツオは中の水分が少なくなり、1ヶ月ほどで「荒ぶし」の状態になる。さらに発酵させた「荒ぶし」を樽に詰め、室で20日ほど保管した後、天日干し。これを約6回も繰り返す。樽の中で発生した表面のカビが発酵をさらに促し、旨味成分が増加するのだ。こうして出来上がった鰹節は「本枯れ節」と呼ばれる。
6ヶ月の時間と手間をかけて出来上がる鰹節。「鰹節は日本固有の食文化。これからの世代にも継承したいんです」。受け継がれてきた伝統の味を伝えていく、芹沢の役割は大きい。
 
Urban Research Doorsが、PAPERSKYと共に日本各地を巡り、その土地に根ざしたモノづくりを続ける職人の方々をクローズアップする”CRAFTSMAN SERIES”。カネサ鰹節商店を紹介した第12回は、PAPERSKY #55(P.4-5)に掲載。
Urban Research Doors
http://www.urdoors.com