古往今来、津軽富士|縄文時代前期~晩期 つがる市~弘前

貝塚は海の近くにあるのが普通だ。田小屋野貝塚はなぜ内陸にあるのかというと、津軽平野がかつては十三湖の汽水域だったから。ここからはベンケイガイの装飾品が多数出土している。といっても失敗品や未完成品、材料ばかりで完成品はない […]

01/14/2015

貝塚は海の近くにあるのが普通だ。田小屋野貝塚はなぜ内陸にあるのかというと、津軽平野がかつては十三湖の汽水域だったから。ここからはベンケイガイの装飾品が多数出土している。といっても失敗品や未完成品、材料ばかりで完成品はない。どうやらここは貝製品の製作所だったらしい。
田小屋野の人たちが隣の山に移り住んで新しくムラをつくったのが、亀ケ岡石器時代遺跡だ。江戸時代にはすでに優れた遺物が出ることで知られており、海外からの評価が高いのは皮肉にも、盗掘による出土品が流出したことにも大きな要因がある。そしてなんといってもここは、土偶の代名詞、遮光器土偶の故郷でもある。重要文化財である本物は東京国立博物館におわしますが、モチーフは街に散見される。年齢や性別を超越した精霊とも神ともたとえられる不思議な造形にして、池田さんと姿が重なるのもまた然りである。
大森勝山遺跡は環状列石を中心とする史跡。大きな竪穴住居跡が1棟見つかっている。岩木山を正面に美しく望み、両側を川に挟まれた、この遺跡もやはり絶好の場所を確保しているのだった。今となってはぽっかりと開けたこの空間に、縄文人たちは特別な機会があると集まって、岩木山を見上げていたのだろうか。
弘前シードル工房kimoriは、その岩木山の裾野にこの春オープンしたばかり。りんご畑に囲まれた工房でつくられる無濾過製法のシードルのイメージは、りんご農家が農作業小屋でこっそりつくる濁酒。だから畑のなかにりんご箱を並べて、湯呑みのような陶器に注いで飲む。生産量も限られるため、ここに来なければ手に入らない。なんといっても、りんご畑でりんごを眺めながら一杯やるのが最高には違いない。
 
亀ケ岡石器時代遺跡 / Kamegaoka stone age site
田小屋野貝塚 / Tagoyano shell midden site
木造亀ケ岡考古資料室 / Tsugaru Kamegaoka museum
青森県つがる市木造館岡屏風山195 TEL: 0173-45-3450
しきろ庵 / Shikiro-an
青森県つがる市木造館岡上沢辺21 TEL: 0173-45-3452 www.jomon.ne.jp/~sikiroan
つがる市縄文住居展示資料館(カルコ) / Tsugaru-Jomon museum
青森県つがる市木造若緑59-1 TEL: 0173-42-6490
つがる市森田歴史民俗資料館 / Morita historical museum
青森県つがる市森田町森田月見野340-2 TEL: 0173-26-220
大森勝山遺跡 / Omori-Katsuyama site
裾野地区体育文化交流センター / Susono local museum
青森県弘前市十面沢轡8-9 TEL: 0172-99-7072
弘前シードル工房 kimori (cidre factory)
青森県弘前市清水富田字寺沢52-3 TEL: 0172-88-8936 kimori-cidre.com
 
» PAPERSKY #46 Northern Japan | Jomon & Craft Beer Issue