Connect
with Us
Thank you!

PAPERSKYの最新のストーリーやプロダクト、イベントの情報をダイジェストでお届けします。
ニュースレターの登録はこちらから!

イスラエルフェアで感じる現地のカフェタイム

1月20日から23日まで、イスラエル大使館主催で行われた「地中海の国 イスラエルを体感できる4日間(イスラエルフェア)」。 オンラインマガジン「タイムアウト東京(Time Out Tokyo)」 の協力のもと、観光地とし […]

01/26/2011

1月20日から23日まで、イスラエル大使館主催で行われた「地中海の国 イスラエルを体感できる4日間(イスラエルフェア)」。 オンラインマガジン「タイムアウト東京(Time Out Tokyo)」 の協力のもと、観光地としてのイスラエルの魅力とその食文化を東京で体感できるイベントが、恵比寿の「タイムアウトカフェ&ダイナー」で開催された。
期間中フードを担当したのは、練馬の江古田に店を構えるイスラエル料理店SHAMAIM。筆者も何度か足を運んだことがあるが、オリエンタルな内装に天井の高い異国情緒溢れる空間で、通常のメニューの他にも、オーダーブッフェのスタイルでイスラエル料理を幅広く楽しませてくれる。ドリンクでは、都内のカフェでも時折見かけるイスラエルワイン「ヤルデン」の試飲サービスが行われた。(これがフムスやファラフェルと実に合う)また、入り口のブースに並べられたTime Out Israelなどの現地情報誌や旅行ガイドを訪れた人達が手にとり、食事をしながら読みふけっている姿もよく見かけられた。
初日のレセプションには、駐日イスラエル大使ニシム・ベンシトリット氏も訪れて祝辞を述べ、来場者と共にイスラエル・フードを楽しんだ。(以下、大使のコメント)
テルアビブを訪れるのに一番よい時期は?
「それは季節によるだろう。イスラエルの季節は基本的に夏か冬かだけ。私はエルサレム出身だが、テルアビブにいるのはやっぱり冬がいい。天気がよくてビーチでゆっくりするのも最高だ。一方で夏は、高地にあるエルサレムが湿気も少なく、涼しくて心地いい。それぞれの都市は60kmぐらいしか離れていないのにね。」
テルアビブで楽しめるカルチャー・イベントは?
「テルアビブに限らず沢山ある。例えば演劇、音楽…あらゆる文化的なイベントが一年中行われているんだ。多くの場合、そうしたイベントはテルアビブから始まって、小さな街、そしてまた大きな都市—ハイファやエルサレムなど—を巡っていく。これは人々がカルチャーに触れる機会のためにはとてもいいシステムだと思うね。誰もが毎回テルアビブまで出てくる必要はない。イベントの方から自分達の街にやってきてくれるわけだ。」
日本との文化や教育における交流について
「大変強い関心を持っている。ベツァレル美術デザインアカデミー※1との交流も来年には始まる。昨年はシェンカー大学※2と文化服装学院とのコラボレーションイベントが東京で行われた。イスラエルと日本の学生がファッションデザインの作品制作を通じて大きなイベントを作り上げたんだ。今年もおそらくやるだろう。」
大使の今後の目標について
「イスラエルの文化をもっと日本に紹介していきたい。日本は文化交流においてとても大事なパートナーだ。こちらで行われているイスラエルの文化イベントは本当に充実している、と私は思う。ミュージシャンも沢山やってきている。今日もサックス、クラリネット奏者とピアニストが来日コンサートをやっている。それから去年も来日したイスラエルフィル。彼らはほぼ1年おきに日本で公演をしているし、こちらでもよく知られているだろう。コンテンポラリーダンスや演劇についても、毎年数多くのグループがこちらで公演を行っている。そして、2012年(日本・イスラエルの国交樹立60周年)にはさらに沢山の催しを予定しているんだ。来年は大きな1年になるだろうね。」
外国人も日本人も、皆が気軽に訪れるタイムアウトカフェ&ダイナー。今回のイスラエルフェアに、このバラエティ豊かで、カルチャーに敏感な客層が実によくマッチしている。大きめの音響で流れるヘブライ語の音楽、ボリューム満点のフード。ちょっとラフでゆったりとした雰囲気の中、アーティスト仲間達と言葉を交わしていると、まさにテルアビブのカフェで過ごした筆者自身の時間がよみがえってくる。
また会場の壁面には、イスラエルの見所を紹介するディスプレイが一面に貼り出され、大型モニターに映し出されるテルアビブやエルサレムの日常的な風景が、訪れた人達の興味をかき立てる。写真を見て気づいた人も多いように、テルアビブではオフィス街のすぐ近くにビーチがあり、ちょっとした時間さえあればいつでも海を楽しむことができる。泳げる季節でなくても、海岸沿いのランニングコースをジョギングしたり、犬の散歩をしたり。会場にも展示されていたマットコット(イスラエル版「羽子板」)のように老若男女が楽しめるビーチスポーツもある。筆者自身も現地で知り合ったアーティスト達に「コーヒーでもテイクアウトして、海に行こう」とよく声をかけられたものだ。どんなに疲れていても、地中海の彼方に沈んで行く夕日を眺めていれば、もうそれだけで最高のリラックスタイムだった。
※1 Bezalel Academy of Arts and Design
美術・デザインの専門教育機関としてはイスラエルで最も長い歴史を持つ。キャンパスはエルサレムのヘブライ大学内にあり、休み時間に学生がそこかしこで思いのままにくつろいでいる様子などは、日本の美大の雰囲気とそっくりだ。卒業生に話を聞くと「先生達(ほとんどが現役で活躍するデザイナー・アーティスト)の容赦ない批評・批判…それに耐え抜くことが最も辛い」と皆が口を揃える。
※2 Shenkar College of Engineering and Design
ラマトガン(テルアビブの隣町)にキャンパスを構える国内有数のデザイン専門大学。テルアビブの名だたるデザインスタジオを尋ね歩いていると、「シェンカーで教えている」というデザイナーに出会うことは少なくない。ベツァレルをはじめとした国内の主要な美術学校と熾烈な競争を繰り広げている。
リンク:
イスラエル大使館

Time Out Tokyo
Time Out Café & Diner