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WORKING FISHERMAN vol.1 大磯町漁業協同組合 辻井将さん

ノルウェー発祥のアウトドアブランド、ヘリーハンセンは、1877年、商船隊の隊長だったヘリー・J・ハンセンが、極寒の海で働く漁師のために、激しい雨や雪、寒さなどから身体を保護する防水ウェアをつくったのがはじまりだった。今回 […]

05/25/2016

ノルウェー発祥のアウトドアブランド、ヘリーハンセンは、1877年、商船隊の隊長だったヘリー・J・ハンセンが、極寒の海で働く漁師のために、激しい雨や雪、寒さなどから身体を保護する防水ウェアをつくったのがはじまりだった。今回からスタートする「HELLY HANSEN × PAPERSKY WORKING FISHERMAN 」は、各地で活躍する若い世代の漁師を訪ね、漁師という職業の魅力や仕事にかける想いを通して、創業時より変わらないヘリーハンセンの精神を再確認していくシリーズ企画。第1回目は、神奈川県・大磯漁港へ。
かつては、東海道の宿場町として栄え、多くの旅人が立ち寄った町、神奈川県・大磯。1855年には日本初の海水浴場が開設され、避暑地としても大いににぎわった大磯は、湘南発祥の地としても知られている。都内からも1時間ほどとアクセスもよく、相模湾や高麗山、鷹取山など豊かな自然に囲まれた小さな港町だ。近年は、高齢化にともない、商業や漁業も衰退しつつあるが、若い世代を中心に大磯のコミュニティづくりに力を入れ、かつての活気を取り戻しつつある。大磯漁港で働く漁師、辻井将さんもその活動に賛同する人のひとりだ。21歳で漁師になり、現在は大磯町漁業協同組合で定置網漁をする傍ら、組合の若頭として若手漁師の育成に力を入れている。
「地元・京都の水産高校を卒業後、一旦は営業の仕事に就いたものの夢を捨てきれず、憧れの漁師になる決意をしました。神奈川県湯河原にある福浦漁港での職を得て、定置網漁を始めたのが21歳のとき。福浦漁港で7年ほど働いた後、縁あって大磯漁港で働くことになりました。漁師はせっかちな人が多く、はじめはそのスピードについていくのが大変でした。早くしないと海がしけてくるし、魚は鮮度が第一だから、穫ったらすぐに出荷しなくてはならない。現場では常にスピーディーかつ丁寧な仕事が求められるし、海の上では危険な場面にも出くわすこともある。魚をたくさん穫りたいという欲も相まって、船上ではみんなピリピリしています。ただ、その緊張感や怒りが原動力となっていい仕事をすることもある。漁が多ければ多いほど燃えるから、漁師は大漁のときが一番不機嫌。みんな我が強くて喧嘩っ早いですが、そういったプレッシャーのなかでいい仕事ができる人が漁師に向いているといえますね。上は70代から下は10代という漁師仲間との関係をうまく保ちながら、最近は若い漁師を育てる立場としての指導にも力を入れています。若い人は雑念がなくて、飲み込みが早い。厳しくしかりながら、しっかり褒めて、いい漁師に育てあげることも自分の仕事です。
毎月第3日曜にある大磯市は、大磯港を訪れるたくさんの人々で賑わっています。大磯漁協もブースを出して、店頭でお客さんとふれあいながら、その日の朝に穫れた魚を販売しています。鮮度の悪い魚や、きちんと処理していない魚が出回っていることで、大磯でも本当に美味しい魚を食べてない人が、実は多い。だから、港に直接足を運んでもらい、新鮮な魚を食べて、魚を好きになってもらうようなきっかけづくりが必要ですね。今は時間も人も足りないから難しいですが、いずれは穫れたての魚を車に積んで、漁師が自ら街や山のほうに暮らす人のもとに売りに行きたい。そして、新鮮で美味しい魚が当たり前のように食卓に並ぶようになって、漁師になりたいと思う若者が増えるのが夢ですね。」
 

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