自然の中に身を置く、ゴルフ本来の心地よさ

「この国では、ゴルフは一日仕事じゃないんです。陽も長いんで、当日、電話をくれれば午後3時くらいからでもプレーできますよ」。ロンドンの中心部からほど近い「レイマーウッド・カントリークラブ」のマネージャー高畠末明さんは、英国 […]

07/12/2012

「この国では、ゴルフは一日仕事じゃないんです。陽も長いんで、当日、電話をくれれば午後3時くらいからでもプレーできますよ」。ロンドンの中心部からほど近い「レイマーウッド・カントリークラブ」のマネージャー高畠末明さんは、英国ではゴルフは手軽でずっと身近なものだと話してくれた。時間の空いた昼下がり、散歩代わりにゴルフ場へと足を運ぶ。クラブを片手に、柔らかい芝生の感触を楽しみながら、家族や友達と美しい公園をのんびりと歩くように。その感覚は、日本でプレーするそれとは異なる魅力に満ちている。
ゴルフ場のルーツ、まさに発祥の地とされるのが、スコットランドにある「セント・アンドリュース・オールドコース」。600年以上も前に生まれ、ホーム・オブ・ゴルフと呼ばれる聖地だ。15世紀初頭、この地方に住む羊飼いたちが小石を棒で転がし穴へ入れる遊びを始めたところから、壮大なストーリーは幕を開ける。やがてスコットランド中の人々がこの遊びに熱狂するようになり、仕事をせずゴルフに興じる者まで現れた。そんな状況を見て、1457年には王様がゴルフ禁止令を発したというほどだ。その魅力が英国全土に広まる19世紀半ごろまでの数百年、ゴルフはこの地で親しまれたローカルスポーツだったのだ。
太陽と、風と、芝生と、ときには雨に、体をゆだねる心地よさ。自然と親しむという余裕がなければ英国でゴルフは楽しめない。大波のようにうねるフェアウェイ。数分ごとにめまぐるしく変わる天候。英国でのゴルフは、フットボールやテニスよりも、ラグビーに似ている、と言ったゴルファーがいたが、そんなことばも理解できる。丸いボールをきっちり打ったはずなのに、風とラフな緑がいたずらをして予想外の結果をもたらす。そういう運と不運を楽しむかのように、この国には世界中からゴルファーが集まってくる。
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See also: Papersky No.19 London on the Grass