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ガテモタブンの定食:日本のソールフード

こういう店が自宅から徒歩数分の距離にできたらいいなあ、と思わせるような代々木上原の地元スポット、ガテモタブン。強風に吹き飛ばされてしまいそうな真冬の日に、東京に遊びに来たボストン在住の友人を昼食に連れて行った。普段日本人 […]

01/21/2011

こういう店が自宅から徒歩数分の距離にできたらいいなあ、と思わせるような代々木上原の地元スポット、ガテモタブン。強風に吹き飛ばされてしまいそうな真冬の日に、東京に遊びに来たボストン在住の友人を昼食に連れて行った。普段日本人に簡易に通じる「定食屋さん」という言葉でどういう料理を出すかがすぐ分かるのだが、英語で述べるのがちょっと難しかった。文字通りに「定かな食事」という意味が含まれるかもしれないが、一定のものというのはいったいなんだろう? 定食に欠かせないごはん、みそ汁、漬け物、おかず?それとも定番の家庭料理の中から主菜をチョイスしなくていけないのだろうか ?
「僕は普段ランチをあまり外で食べない。すごく高いお金を払えば贅沢なものを食べれるところが多いけど、心をこめてちゃんとした食事を提供してくれるお店が殆どない。こんな中間的な、しかも10ドルぐらいで満足できるようなお店は本当にめったにないよ」
豊富な印象を与えてくれる定食は、一つの食事を構成するのに小さな要素に分割されているので、それぞれのものが常備菜でまかなったり事前に作っておいた保存食を使ったりして、こういった要素を自由に組み合わせるのも一つの楽しみではないだろうか。
メインに付き合わせるサイドディッシュは山椒風味の酢漬けのしらす、オクラとエノキのせ冷や奴。そして可愛い豆皿に盛ってあるのが、分厚いカットの出し巻き卵、高野豆腐のオランダ煮、蓬が練り込まれた揚げこんにゃく、さつま芋のプチ饅頭、紅しぐれ大根の麹風味ピクルス。
料理長はいつもニコニコの笑顔で迎えてくれる山本千織さん。以前は札幌の定食屋さん「はるや」で約12年間務めていた方で、東京に拠点を移してからも出身のお店の人気料理をそのまま出し続けている。仕事帰りに夜の定食を食べに立ち寄ってくる一人のお客さんだったり、大人数の集団が小皿の一品料理を囲んで会話を交わしたりお酒を啜りながら夜明けまで楽しい時間がすごせるような場所を欧米で例えると、イギリスの「ガストロパブ」(グルメ系のパブ)なのかな?