ロッキーがつくった「神々の庭園」と「癒しの泉」

デンバーから車で約1時間、南へ。コロラド・スプリングスを拠点にクライミングのメッカ「ガーデン・オブ・ザ・ゴッズ」を目指した。東京ドーム114個分の広大な敷地には、ボルダリングを楽しめる岩が3カ所あって、ビギナーが手軽に挑 […]

08/05/2014

デンバーから車で約1時間、南へ。コロラド・スプリングスを拠点にクライミングのメッカ「ガーデン・オブ・ザ・ゴッズ」を目指した。東京ドーム114個分の広大な敷地には、ボルダリングを楽しめる岩が3カ所あって、ビギナーが手軽に挑戦するには絶好の環境が整う。さっそく、取りついたのは「マングース・ブロック」という巨岩。ここではV0からV4まで約10とおりのルートから選ぶことができた。やわらかい砂岩の感触を確かめながら登りつめ、コロラド・ロッキーを代表する山頂、パイクスピークのみごとな眺めをチェック。紀元前250年にはここでキャンプをしていたというネイティブ・アメリカン同様、神々しい光景に声を失った。
氷河期の時代から地面を隆起させ、こうした光景をつくり出したというロッキー山脈のパワー。4,000m以上にまで達する山頂からは、古くから命の水が流れ落ちてくることで知られてもいた。この公園からほど近い街、マニトゥ・スプリングスは山々をつたう川からの水で潤う場所。長い年月をかけて山頂から流れる雨水は、山肌で石灰岩を取り込み、地面近くでは鉱物であるドロマイトを吸収する。こうして絶妙のミネラル水となった後、地面から泉として吹き出すのだ。現在、街にはこうした泉が9カ所残され、水を飲み歩いて巡ることができる。鉄分や銅、塩化物の比率がどこも異なり、それぞれ違った味が楽しめるのもおもしろい。街の各所に点在する泉はなかなかわかりにくい場所にあって、地図を見ながら順に泉を探すのはマニトゥならではの散策方法だ。
ボルダリングで岩の感触を楽しみ、炭酸の効いた泉の水を飲み歩いた一日。雄大なロッキー山脈の恵みが、指と舌からじわじわと染み入る気がした。
 
» PAPERSKY #45 Colorado | Bouldering & Hot Springs Issue (no.45)