ハノイの違法ラーメン屋台|PAPERSKY food club

ベトナムの北部ハノイの中心地、美味しい屋台でにぎわう通り(通り名は忘れてしまったけど)の交差点に、夜になると現れる麺の屋台があった。地元の若い学生たちが行列をつくって待っていた。ローカルの子が行列するくらいだからさぞかし […]

06/03/2019

ベトナムの北部ハノイの中心地、美味しい屋台でにぎわう通り(通り名は忘れてしまったけど)の交差点に、夜になると現れる麺の屋台があった。地元の若い学生たちが行列をつくって待っていた。ローカルの子が行列するくらいだからさぞかし美味しいにちがいない。私たちも一緒に並んで待っていた。
するとパトカーがやってきて、たぶん「ここで屋台を出すな!」と注意されていたのだろう。店のお姉さんは「はいはい、わかりました〜」とか言ってその場を逃れていた。そのうち食べる順番がまわってきた。前払い制で値段は覚えてないけど、すごく安かったのは確かだ。低くて小さいプラスチックのテーブルのそばの低い椅子に座ってラーメンを待っていると、「ハイ、おまちどうさま!」。出されたどんぶりのなかには真っ黒いスープに乾麺だけが浮いている。日本でいうチキンラーメンのようなビジュアル。乾麺はそのうち柔らかくもどるのを待ちながらスープを一口いただいた。「ん? んん? なんの出汁?」飲めば飲むほどなんのスープかわからず、だんだん気持ち悪くもなってくる。麺は想像どおりの味で、なぜ行列するほど流行っているのか不思議だったけど、ジャンクな味と安さがウケてるのねと無理やり納得しながら麺をすすっていた。そのときに事件発生! さっきのパトカーが再びやってきて屋台の強制撤去が始まった。こういうシチュエーションに慣れているのか? お客さんたちは椅子とテーブルと食べかけの麺を持って少し離れた場所まで逃げて道端でまた食べていた。私たちはびっくりして動けずにいたら、店のお姉さんが「椅子とテーブルと自分のどんぶり持ってついてきて!」。言われるがままについていった。「ここで食べてて!」と指示された場所は、道路に路駐されたバイクとバイクの狭い隙間。「ちょっと隠れながら食べててね。ごめんね〜」とお姉さんは警察の対応をしにいってしまった。私たちは唖然としつつも、その状況を楽しんだ。バイクに隠れてラーメンを食べさせる店って…(笑)。そして最後の最後まで黒いスープの正体はわからぬまま。6年前の旅の話だけど、今もあのラーメン屋台はあるのかな? と思い出してしまった。