驚異的に簡単で美味、茹でナスのバジル添え

今回、雅代さんが料理するにあたって(P.16参照)現地で借りたキッチンはユージーン・イェさんのご自宅。ガスレンジも冷蔵庫もすべてが業務用で整えられ、店の厨房のようだった。隣は、ユージーンさんの父君の骨董コレクションが趣味 […]

01/27/2016

今回、雅代さんが料理するにあたって(P.16参照)現地で借りたキッチンはユージーン・イェさんのご自宅。ガスレンジも冷蔵庫もすべてが業務用で整えられ、店の厨房のようだった。隣は、ユージーンさんの父君の骨董コレクションが趣味よく配置されたダイニング。大きな丸テーブルの中央には、山のようにフルーツが盛られていた。
ユージーンさんは著名なインテリアデザイナーだ。“パジャマで行ける”ステーキハウス「Butcher’s Kitchen」や、屋台を室内に入れてしまったビュッフェ形式の台湾料理店「青葉新樂園」など、ユニークな発想ゆえプロデュースの依頼も多い。リーさん&ミャオさん(P.36参照)と同じく、戒厳令解除後の“今の台湾”を牽引してきた世代で、仕事ぶりだけでなく、そのライフスタイルにも注目が集まる、現代台湾のキーパーソンのひとりだ。
ユージーンさんのお母さんは料理上手で、親戚分の食事まで一手に引き受けていた。そんな母から料理の手ほどきを受けたことは一度もないけれど、食いしん坊だったユージーンさんは、母の料理する姿はよく見ていたそうだ。だから今、料理するときは、母の手元を思い出しながらつくる。
慣れた手つきで、あっという間に5品を仕上げた。魚料理もスープもおいしかったが、特に驚いたのはナス料理。陽明山の弁当屋が食べていた賄いを見て教えを乞うたという代物で、つくり方は味気ないほど簡単なのだ。お供はもちろん、ユージーンさんがいちばん好きな白ワイン。彼の手料理をつまみに、何度も栓を開けては瓶を空にしてしまう私たちだった。
» PAPERSKY #49 Taiwan | COOK Issue