世界一車中泊しやすい国のアートなレンタカー

フェニックスの羽がボディ全体に舞う、派手なカラーペイントを施されたキャンパーバン。この車はニュージーランド・オークランドに本社を持つエスケープ社が貸し出しているレンタカーだ。TOYOTAのハイエースを車中泊できるように改 […]

05/24/2010

フェニックスの羽がボディ全体に舞う、派手なカラーペイントを施されたキャンパーバン。この車はニュージーランド・オークランドに本社を持つエスケープ社が貸し出しているレンタカーだ。TOYOTAのハイエースを車中泊できるように改造し、ローカルのアーティストの手によるペイントが車体を彩る。保有する175台の全ての車のデザインが異なり、同じ絵は二つとない。
自由で強烈な個性を放つ車は、レンタカーとしては旅行者にはちょっと抵抗があるかもしれない。何故こんなに派手にしてしまったのか、という疑問を持つのも当然だ。だが、「絵のない普通のキャンパーバンはないのか」というカスタマーの要望に対しても、エスケープ社は堂々と答える。「絵のないものはありません。きっと地元の人や他の旅行者は、このキャンパーバンをあなたが自分でペイントしたものだと思い、話しかけてくるでしょう。そうしたアートを通した会話によって、あなたは地元のコミュニティに溶け込むことができ、旅をしながら素敵な出会いを体験することになるのです」
実際に乗って旅してみれば、アートな車の底力を肌で感じることができる。見知らぬ土地でも、何人もの人から「クールな車だね」「自分で描いたの?」と声をかけられ、特に子どもたちの反応は上々。それにエスケープ社のバンは一目でわかるので、街やキャンプ場で見かけると不思議と親しみを感じ、お互いに声をかけたくなる。ある湖畔のキャンプ場で出会った青年は、車体一面にカエルが描かれたバンに乗っていた。「同じ車だね」と話しかけると、「僕のは“フロッグ”っていう名前がついてるんだよ。君のは?」と、それをきっかけに会話がはずんだ。
表現者の手から離れ、自由に旅をするアートなキャンパーバン。人と人とのコミュニケーションのきっかけとなり、有機的なつながりを生み出すのは、アートが持つ本来の意味といえるかもしれない。