会津への旅 #3 美しき織姫の住む村 からむしの里・昭和村

福島県奥会津の山中に位置する昭和村。冬場、雪に閉ざされるこの村では、古くから「からむし」の栽培が盛んにおこなわれてきた。からむしとは苧麻(ちょま)とも呼ばれる麻の一種で、綿や絹が広く普及する以前は織物に使う高級素材として […]

11/26/2015

福島県奥会津の山中に位置する昭和村。冬場、雪に閉ざされるこの村では、古くから「からむし」の栽培が盛んにおこなわれてきた。からむしとは苧麻(ちょま)とも呼ばれる麻の一種で、綿や絹が広く普及する以前は織物に使う高級素材として珍重されてきた。通気性、吸湿性に優れ、涼しい着心地のからむしは江戸の夏に欠かせない素材だったという。しかし第二次大戦後の化学繊維の普及により生産量は激減し、本州唯一の生産地である昭和村も過疎化が進んでいった。
そんな状況を打開するため昭和村では、1994年より「織姫制度」が導入された。「織姫制度」とは、意欲のある若者にからむし織りの伝統技術を教えるプログラムで、これまで30名以上の若者がこの制度を経て村への移住を果たしており、地元の人と結婚してこの地に定着した元研修生も多い。今回の旅でお話を伺った青海光恵さんはその17期生。昔から伝統的な手仕事に興味があったという青海さん。ある日偶然に観たテレビで「織姫制度」のことを知り、「人生を変えるのは今しかない!」と思い、応募したのだという。
「村の人も『織姫制度』のことをよくご存知で、道を歩いていると『新しい織姫さんじゃろー?お茶でも飲んでけー』って声をかけてくれるんです。そんな、都会にはない人と人との関係性があるのも、村に残ろうと思った決め手のひとつでした」と青海さん。
約1年間のプログラム終了後も村に残ることを決意し、現在は、織姫たちが作るからむし製品や村の特産品を販売する「からむし織の里」で働きながら、からむしの魅力を発信している。
「もちろん大変なこともありますが、好きなことができて、生活ができているので、幸せです」。
「からむし織の里」では、青海さんら「織姫」が講師を務める織物体験教室も開催している。村に移住した若い「織姫」たちの手で編まれているもの、それはこれからの新しいからむし文化にほかならない。「いま、幸せです」と言い切る青海さんの笑顔が印象的だった。
 
【ツアー情報】
ツアーでは、からむし織の博物館などを見学した後、青海さんら織姫たちも講師を務めるからむしコースター織を体験することができる。またからむし織の里では、他ではなかなか買うことができないからむし製品を購入することもできる。
ツアーの詳細はコチラ
https://www.govoyagin.com/pges/tohoku
からむし織の里
〒968-0215
福島県大沼郡昭和村大字佐倉上ノ原
tel:0241-58-1655
fax:0241-58-1680
URL: http://www.vill.showa.fukushima.jp/sato.stm